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家づくりの間取りプランを何社か集めてみたものの、『どれも良く見えて、どう比べればいいか分からない』と迷っていませんか。図面の見た目だけで選ぶと、建ぺい率の余りや駐車の広さを見落としがちなんです。
結論から言うと、間取りプランの比較は、建ぺい率で決まる枠を先に知ってから、4つの物差しで並べるのが近道です。この記事を読むと、プランの集め方と、届いたプランの比べ方が分かりますよ。
間取りプランを比べる前に:建ぺい率で決まる「枠」を知る
建ぺい率は、敷地面積に対する建築面積の割合です。土地の建ぺい率と容積率から、1階の広さと家全体の床の広さの上限を先に出しておくと、プランを同じ物差しで比べられます。
建築面積は、建物を真上から見た時の広さのことです。家全体の床の広さ(延べ面積)は、容積率という別の数値で決まります。
例として、敷地132㎡(約40坪)・建ぺい率60%・容積率200%の土地で考えてみます。1坪は約3.3㎡で換算しています。
| 枠 | 計算(例) | 上限 |
|---|---|---|
| 1階の広さ(建築面積) | 132×0.6 | 79.2㎡(約24坪) |
| 家全体の床(延べ面積) | 132×2.0 | 264㎡(約80坪) |
| 建物の外に残る広さ | 132−79.2 | 52.8㎡以上 |
この枠が分かっていれば、届いたプランが上限に対してどれくらい使っているかが見えてきます。建ぺい率の基本は建ぺい率とは?意味と計算方法で紹介しています。
『枠なんて住宅会社が考えてくれるのでは?』と思いますよね。もちろん図面は上限に合わせて描いてもらえます。
ただ、枠を自分でも知っていると、「この会社は余りを残している」「この会社は上限いっぱい」という違いに気づけるんです。
前面道路の幅で、延べ面積の枠が下がることも
前面道路の幅が12m未満の時は、容積率に「道路の幅×一定の数値」の上限もかかります。住居系の地域なら、一定の数値は原則として10分の4です。
例えば上の土地の前面道路が4mなら、4×0.4=1.6で容積率は160%までです。延べ面積の枠は132×1.6=211.2㎡になり、指定の264㎡より小さくなります。
2階建てならあまり困らない広さでも、3階建てを考えている時は効いてきます。プランを頼む時は、前面道路の幅も伝えておきましょう。
建ぺい率に合うプランを集める方法
プランの集め方には、住宅会社に1社ずつ頼む、設計事務所に相談する、複数社にまとめて依頼する、の3つがあります。どれも正当な方法なので、手間と比べたい数で選んでみてください。
それぞれの方法には、向いている人が少しずつ違います。
| 集め方 | 向いている人 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 住宅会社に1社ずつ頼む | 気になる会社が決まっている人 | 社数が増えると連絡と打ち合わせの手間が増える |
| 設計事務所に相談する | 土地に合わせて1から設計したい人 | 進め方や設計の契約の内容を最初に確かめる |
| 複数社にまとめて依頼する | 候補を広く比べたい人 | 依頼先の選び方と、連絡の受け方を考えておく |
| 自分で間取りを描いてみる | 希望を形にしてから相談したい人 | 法律に合うかは最後にプロに確かめてもらう |
設計を建築士事務所に頼む時は、設計の契約の前に、作る図面の種類などを書面で説明してもらうことになっています。建築士法24条の7の決まりです。
依頼する時に伝えておきたいこと
どの方法でも、伝える条件がそろっているほど、比べやすいプランが届きます。条件がばらばらだと、プランの違いが会社の違いなのか、伝え方の違いなのか分からなくなるんです。
- 土地の住所、敷地面積、建ぺい率と容積率
- 角地や防火地域・準防火地域かどうか
- 希望の部屋数と、家全体のおおよその広さ
- 駐車したい台数と、カーポートの要否
- 平屋か2階建てか、まだ決めていないか
土地の数値の確かめ方は土地選びで建ぺい率を確かめる方法で紹介しています。
住宅会社とのやりとりで気をつけたいこと
プランを頼むと、住宅会社から連絡が来て、打ち合わせに進む流れになることが多いです。比べている途中なら、そのことを正直に伝えてかまいません。
「今は何社かのプランを見比べているところです」
「分かりました。気になる点があれば、いつでも聞いてください。」
連絡の方法や時間帯の希望も、最初に伝えておくとやりとりが楽になります。決めきれないうちに契約を急がず、納得できるまで比べてみてください。
複数社にまとめて依頼するサービスもある
1社ずつ連絡するのは大変、という方も多いはずです。そんな時は、複数の住宅会社にまとめて依頼できるサービスを使う方法もあります。
例えば「タウンライフ家づくり」では、希望条件を入れると、間取りプラン・資金計画・土地探しの3つの提案を無料で依頼できます。依頼する会社は自分で選ぶ形で、提案の内容や方法は会社ごとに異なります。
公式の案内では、届いた提案の価格や間取りを家で比べて候補を絞り、その後に打ち合わせへ進む流れです。先に提案をもらっておくと、打ち合わせも進めやすくなります。
届いたプランは4つの物差しで比べる
届いたプランは「建ぺい率・容積率の余り」「駐車と庭」「資金計画」「土地の提案」の4つで並べると、見た目に引っぱられずに比べられます。
図面を並べると、どうしてもリビングの広さや外観の雰囲気に目が行きますよね。ここが大事なところです。暮らしやすさを左右するのは、図面の外側の部分だったりするんです。
| 物差し | 見る所 | 比べ方 |
|---|---|---|
| 建ぺい率・容積率の余り | 建築面積・延べ面積・建ぺい率の数値 | 上限との差を㎡で出す |
| 駐車と庭 | 配置図の車の位置、庭や通路の広さ | 台数と出し入れのしやすさを見る |
| 資金計画 | 土地費用・諸費用まで含んでいるか | 含まれる範囲をそろえて見る |
| 土地の提案 | 土地探しの提案や、今の土地の使い方 | 建ぺい率の数値と合わせて確かめる |

物差し1:建ぺい率・容積率の余り
まず、各プランの建築面積と延べ面積を、さきほどの枠と比べます。余りが分かると、カーポートや物置を後から足せるかが見えてきます。
| プラン(例) | 建築面積 | 上限79.2㎡との差 | 建ぺい率 |
|---|---|---|---|
| A社 | 75㎡ | 4.2㎡ | 約56.8% |
| B社 | 68㎡ | 11.2㎡ | 約51.5% |
この例では、B社の方が11.2㎡の余りがあります。屋根と柱のあるカーポートは建築面積に入るのが基本なので、余りの差は後から付けられる物の差になるんです。
緩和を前提にしたプランなら、どの緩和を使っているかも聞いておきましょう。角地や防火の緩和が使えるかは、自治体の基準で決まります。
物差し2:駐車と庭
敷地から建築面積を引いた残りが、駐車や庭、通路に使える広さです。同じ土地でも、家の置き方で使い勝手は大きく変わります。
『車2台は置けるって書いてあるけど、本当に出し入れしやすいかな』と思ったら、配置図で車の位置と道路との関係を見てみてください。カーポートを付けるかどうかで、建ぺい率の計算も変わってきます。
例えば敷地132㎡で、A社のプランは建築面積75㎡なので、建物の外に残るのは57㎡です。B社は68㎡なので、64㎡が残ります。
- 車を置く位置と、道路からの出し入れのしやすさ
- 玄関までの通路と、自転車を置く場所
- 庭や物干しの場所に、日がどれくらい当たりそうか
- 隣の家との間に、どれくらいすき間があるか
物差し3:資金計画
資金計画は、どこまでの費用が含まれているかで見え方が変わります。建物の本体だけなのか、土地の費用や諸費用まで入っているのかを、まずそろえて比べましょう。
カーポートや外構が入っているかも見ておきたい所です。物差し1で余りを確かめたカーポートが、資金計画に入っていないこともあります。
- 建物の本体の費用
- 土地の費用(土地探しから頼む時)
- 登記やローンなどの諸費用
- カーポートや外構などの外まわり
範囲がそろっていないまま総額だけ比べると、安く見えるプランに引っぱられがちです。分からない項目は、遠慮なく聞いてみましょう。
物差し4:土地の提案
土地をまだ持っていない方は、土地探しの提案も比べる物差しになります。提案された土地の建ぺい率と容積率で、届いた間取りが本当に建つかを確かめておきましょう。
例えば、次の2つの土地が提案されたとします。数字はどちらも例です。
| 提案の土地(例) | 敷地面積 | 建ぺい率 | 建築面積の上限 |
|---|---|---|---|
| 土地X | 150㎡ | 50% | 150×0.5=75㎡ |
| 土地Y | 120㎡ | 60% | 120×0.6=72㎡ |
広さだけ見ると土地Xの方が大きいですが、1階に建てられる広さの差は3㎡だけです。その代わり、土地Xは建物の外に75㎡、土地Yは48㎡が残ります。
平屋や駐車の台数を重視するなら、こうした違いも比べる材料になりますよ。
提案の土地の数値は、自治体の都市計画図でも確かめられます。調べ方は建ぺい率の調べ方で紹介しています。
比較シートを作ってみる:例で見る並べ方
プランを比べる時は、4つの物差しを1枚の表にまとめるのがおすすめです。表にすると、どの会社が何を大事にしているかが見えてきます。
例として、さきほどの敷地132㎡・建ぺい率60%の土地で、3社のプランを並べてみます。数字はすべて例です。
| 物差し(例) | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 建て方 | 2階建て | 2階建て | 平屋 |
| 建築面積と余り | 75㎡(余り4.2㎡) | 68㎡(余り11.2㎡) | 79㎡(余り0.2㎡) |
| 延べ面積 | 120㎡ | 115㎡ | 79㎡ |
| 駐車と庭 | 車2台・庭は小さめ | 車2台・カーポート込み | 車1台・庭あり |
| 資金計画に入っている物 | 建物と諸費用 | 建物・諸費用・外構 | 建物のみ |
| 土地の提案 | なし | なし | 別の土地の提案あり |

この例なら、C社の平屋は上限ほぼいっぱいで、後からカーポートを足す余りはほとんどありません。平屋が希望なら、別の土地の提案も含めて考える価値がありますよね。
「C社さんの平屋は、カーポートを付ける余りはありますか?」
「今の形だと0.2㎡なので、付けるなら家の形を見直すことになります。」
こんなふうに、比較シートで気になった所をそのまま聞いてみると、各社の考え方がよく分かりますよ。
建築面積が同じくらいでも、会社によって緩和の使い方やカーポートの扱いが違う場合があります。シートの数字に差が少ない時ほど、計算の前提をそろえて聞いてみてください。
平屋の考え方は平屋と建ぺい率で、間取りの枠の決め方は建ぺい率から考える間取りで紹介しています。
- 土地の建ぺい率と容積率から、建築面積と延べ面積の上限を出す
- 各プランの建築面積と延べ面積を書き写し、上限との差を出す
- 配置図を見て、駐車の台数と庭の広さを書く
- 資金計画に入っている費用の範囲を書く
- 土地の提案の有無と、その土地の数値を書く
よくある相談:プランを比べる時に迷うこと
相談で多いのは「狭めの土地で希望の部屋数が入るか」「平屋とカーポートが両方入るか」「車を何台も置きたい」の3つです。どれも、建ぺい率の余りと配置図を見れば答えに近づけます。
Q&Aサイトでよく読まれている相談を、要約して答えてみますね。
28坪の土地に、4LDKの2階建ては入る?
28坪ほどの土地(建ぺい率60%)に4LDKの2階建てを建てたい、間取りの考え方を知りたい、という相談です。
例えば28坪×0.6=16.8坪で、1階はおよそ16.8坪(約55㎡)までになります。2階にも同じくらいの広さを取れれば、家全体で30坪ほどの広さが見えてきます。
ただ、2階の広さは容積率や高さの決まりでも変わります。何社かのプランで、部屋の取り方を見比べてみてください。
『4部屋を取ったら、リビングが狭くならないかな』という心配もありますよね。1階をLDK中心、2階を個室中心にするなど、部屋の振り分け方もプランごとに違いが出やすい所です。
平屋と2台分のカーポートは両方入る?
65坪ほどの土地(建ぺい率50%)に30坪の平屋を建てて、2台用のカーポートも付けられるか、という相談も多く読まれていました。
例えば65.5坪×0.5=32.75坪なので、30坪の平屋なら余りは約2.75坪(約9㎡)です。カーポートの大きさ次第では足りなくなるので、プランの段階で家とカーポートを合わせて計画してもらうのが確実です。
開放的な形で条件に合うカーポートなら、屋根の端から1mを建築面積に入れなくてよい緩和もあります。どこまで使えるかは、設計者に確かめてもらいましょう。
車を3台置ける4LDKの平屋は建つ?
60坪くらいの土地に、車3台を置ける4LDKの平屋を建てたい、という相談もあります。
平屋は床がすべて1階に載るので、建ぺい率の上限が家の広さを直接決めます。
例えば60坪で建ぺい率50%なら、家の広さは30坪(約99㎡)までです。建ぺい率60%なら36坪(約118.8㎡)まで広がります。車3台分の場所も残すとなると、敷地の使い方の工夫がプランごとに出てきやすいんです。
こういう時こそ、複数のプランで駐車と庭の取り方を比べる意味がありますよ。
比べる時に気をつけたいこと
上限ぎりぎりのプランが悪いわけではありません。ただ、余りの少なさは後から何も足せないということなので、それを分かった上で選ぶことが大事です。
『一番広いプランが一番いいのでは?』と思うかもしれません。広さだけで選ぶと、後からカーポートや物置を付けたくなった時に困ることもあるんです。
- 建築面積を見ずに、リビングの広さだけで選ぶ
- 緩和を前提にしたプランなのに、緩和が使えるか確かめていない
- 資金計画の費用の範囲がそろっていないまま比べる
- 完成後に足せばいいと考えて、カーポートを計画から外す
完成後に建ぺい率を超えて建て増すのは、違反建築物になります。足したい物は、プランの段階で入れておきましょう。
最後は、土地のある自治体の建築指導課(建築の窓口)や、設計を頼む建築士・住宅会社に確かめれば安心です。注文住宅のどの段階で何を確かめるかは、注文住宅の流れと建ぺい率で紹介しています。
打ち合わせで聞いておきたいこと
候補が絞れてきたら、打ち合わせで数字の中身を聞いてみましょう。同じ質問を各社にすると、答え方の違いも比べる材料になります。
- 建築面積と建ぺい率は何㎡・何%か
- 角地や防火の緩和を使っているか
- カーポートを付ける場合、余りで足りるか
- 前面道路の幅で、容積率が下がっていないか
まずは比べられる数のプランを手元に
自分で計算する、役所で聞く、設計事務所に相談する。どれも正当な方法ですし、組み合わせてもかまいません。
その上で、建ぺい率が気になる土地なら、どんな家が建つかを住宅会社に具体的なプランで出してもらい、並べて比べてみるのも1つの手です。
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よくある質問
間取りプランを比較する時、建ぺい率の何を見ればいいですか?
各プランの建築面積と建ぺい率の数値を見て、土地の上限との差を㎡で出してみてください。余りが分かると、カーポートや物置を後から足せるかの目安になります。
プランは何社くらいから集めればいいですか?
決まった数はありません。比べる物差しをそろえて、無理なく見比べられる数にするのがおすすめです。社数が増えると打ち合わせの手間も増えるので、自分のペースで決めてみてください。
上限いっぱいのプランは避けた方がいいですか?
避ける必要はありません。ただ、後からカーポートや物置を足す余りがほとんど残らないので、外まわりの計画を先に決めておくことが大事です。
プランの建ぺい率が上限を超えていないか、自分で確かめられますか?
建築面積を敷地面積で割って100を掛ければ、建ぺい率が出せます。ただ、緩和やセットバックの扱いもあるので、最後は設計者に計算の中身を聞いて確かめてください。
土地がまだ無くても、プランを集められますか?
依頼の仕方によっては、土地探しの提案とあわせて相談できます。提案された土地の建ぺい率と容積率で、間取りが本当に建つかも一緒に確かめておきましょう。
まとめ
- プランを比べる前に、建ぺい率と容積率から建築面積と延べ面積の上限を出す
- 集め方は1社ずつ、設計事務所、複数社にまとめて依頼、のどれも正当な方法
- 届いたプランは余り、駐車と庭、資金計画、土地の提案の4つで比べる
- 比較シートにまとめると、各社が何を大事にしているかが見える
- 上限ぎりぎりのプランは、後から足せない前提で選ぶ





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