土地の建ぺい率を確認する方法|買う前のチェックリストと計算例

土地の建ぺい率の確認方法を紹介する記事のアイキャッチ。住宅街の空き地と販売図面を持つ手元

当サイトの記事は編集部が法令(e-Gov法令検索)や国土交通省・自治体などの公的な情報を調べて独自に執筆しています。記事内に家づくり・土地活用のサービスへの案内(広告)を含みます。

気になる土地が見つかって、『ここに希望の家は建つのかな』と心配になっていませんか。広告の「建ぺい率60%」の文字だけでは、本当に建つ広さまでは分かりにくいですよね。

結論から言うと、土地の建ぺい率の確認は「どこで確かめるか」と「何を一緒に見るか」の2つを押さえれば大丈夫です。この記事を読むと、買う前に見ておきたいことがチェックリストで分かりますよ。

目次

土地の建ぺい率はどこで確認する?先に結論

先に結論

土地の建ぺい率は、販売図面などの物件情報、契約前の重要事項説明書、自治体の都市計画図の3つで確かめられます。最後のよりどころは、土地のある自治体の都市計画図と窓口です。

建ぺい率は、敷地面積に対する建築面積の割合です。建築面積は、建物を真上から見た時の広さのことを言います。

例えば敷地100㎡で建ぺい率60%なら、建築面積は60㎡までです。建ぺい率の基本は建ぺい率とは?意味と計算方法で紹介しています。

上限の数値は、用途地域ごとに都市計画で決められています。だから、同じ町内でも道路1本はさむと数値が違うこともあるんです。

確かめる手段分かることいつ使うか
販売図面・物件情報建ぺい率・容積率・用途地域の表示土地を探している時
自治体の都市計画図・窓口用途地域、建ぺい率、防火地域・準防火地域など気になる土地が見つかった時
国土交通省の不動産情報ライブラリ用途地域や防火・準防火地域を地図で重ねて表示下調べをしたい時
重要事項説明書建ぺい率による建築面積の限度など法令上の制限の概要売買の契約が成立するまで

不動産情報ライブラリは、国土交通省が出している地図のサービスです。ただ、正式な確認は自治体の都市計画図や窓口で行うことになっています。

土地探しの段階ごとに、確かめることは変わる

『いつ、何を見ればいいの?』と迷う方も多いはずです。土地探しの段階ごとに、確かめたいことを並べてみました。

段階確かめたいこと主な情報源
候補を探している時建ぺい率・容積率・用途地域の表示物件情報・販売図面
気になる土地が見つかった時数値が正しいか、防火の指定、角地の指定自治体の都市計画図・窓口
現地を見に行く時道路の幅、角の形、セットバックの要否現地・測量図
申し込みを考える時建つ家の広さの目安、駐車と庭が残るか自分の計算・建築士や住宅会社
契約の前法令上の制限の概要重要事項説明書

早い段階ほど、ざっくりでかまいません。候補が絞れてきたら、窓口や書面で正確に確かめていく流れです。

調べ方の手順は建ぺい率の調べ方で、地図の見方は建ぺい率をネットの地図で調べる方法でくわしく紹介しています。

買う前のチェックリスト:数字・地域・形の3つで見る

ここでの結論

建ぺい率の数字だけを見ても、建つ家の広さは決まりません。「数字」「地域」「形」の3つに分けて確かめると、見落としが減ります。

『建ぺい率さえ分かれば十分でしょ?』と思うかもしれません。実は、同じ建ぺい率60%でも、道路の幅や土地の形で建てられる広さが変わってくるんです。

そこでこの記事では、買う前の確認を3つに分けてみました。

分類確かめること何に効くか
数字建ぺい率、容積率、前面道路の幅1階の広さ、家全体の床の広さ
地域用途地域、防火地域・準防火地域、市街化区域かどうか緩和が使えるか、建てられる建物、高さ
形角地かどうか、2項道路のセットバック、接道、旗竿地緩和の有無、計算に使う敷地面積
土地を買う前に、数字・地域・形の3つに分けて建ぺい率まわりを確かめるチェックリストの図解

数字:建ぺい率と容積率をセットで見る

建ぺい率が決めるのは、1階の外形の広さの上限のようなものです。家全体の床の広さは、容積率という別の数値で決まります。

ここが見落としやすいところです。前面道路の幅が12m未満の時は、容積率に「道路の幅×一定の数値」の上限もかかります。

住居系の地域なら、一定の数値は原則として10分の4です。例えば前面道路4mなら4×0.4=1.6で、容積率は160%までになります。

数字で確かめること
  • 指定建ぺい率と指定容積率の両方を確かめる
  • 前面道路の幅を確かめ、容積率が下がらないか計算する
  • 角地や防火の緩和を入れた建ぺい率を出してみる

地域:用途地域と防火の指定を見る

用途地域は、その場所に建てられる建物の種類や大きさのルールを決める地域分けです。建ぺい率の数値も、この用途地域ごとに選ばれています。

防火地域・準防火地域は、火事が燃え広がらないように建物の造りに決まりがある地域です。ここで火に強い造りの建物にすると、建ぺい率に10%が足されます。

用途地域ごとに、選べる建ぺい率の数値は決まっています。住宅地で目にすることが多い地域を中心に並べると、次のとおりです。

用途地域都市計画で選ばれる建ぺい率
第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域、田園住居地域30%・40%・50%・60%のどれか
第一種・第二種住居地域、準住居地域、準工業地域50%・60%・80%のどれか
近隣商業地域60%・80%のどれか
商業地域80%

この中からどれが選ばれているかは、土地ごとに都市計画図で確かめることになります。

第一種・第二種低層住居専用地域などでは、建物の高さも10mか12mのうち都市計画で決めた高さまでです。3階建てを考えている方は、高さの決まりも一緒に見ておきましょう。

市街化調整区域かどうかも大事です。市街化を抑える区域なので、家を建てるには許可が必要になるなど、そもそも建てられるかの話になります。

形:角地・セットバック・接道を見る

角地なら建ぺい率に10%が足される緩和があります。ただ、どんな角地が当てはまるかは自治体の基準で決まるので、「角地=緩和あり」とは限りません。

道の幅が4m未満の古い道(2項道路)に面した土地では、道の中心から2m下がった線が道路の境界とみなされます。下がった部分(セットバック)は、敷地面積に入りません。

家を建てる敷地は、道路に2m以上接している必要もあります。旗竿地のように細い通路で道路に出る土地は、その幅も確かめておきたいところです。

現地を見に行く時に確かめたいこと

地図や書面だけでは分かりにくいことも、現地に行くと見えてきます。見学の時は、メジャーを1本持っていくと便利ですよ。

現地で見ておきたいこと
  • 前面道路の幅を測り、4m未満ならセットバックが要るか聞く
  • 角地なら、2本の道路がどんな角度で交わっているかを見る
  • 道路に接している部分の長さが2m以上あるかを見る
  • 車を置く位置と、出し入れのしやすさを確かめる

道路の幅がぎりぎりに見える時は、『これって2項道路ですか?』と不動産会社に聞いてみてください。最終的な扱いは、自治体の窓口で確かめるのが確実です。

くわしくは角地の建ぺい率緩和、建ぺい率とセットバック、旗竿地の建ぺい率で紹介しています。

買う前に「建つ広さ」を計算してみる

ここでの結論

数値が分かったら、緩和とセットバックを入れて建築面積の上限を出してみましょう。広告の数字だけで考えるより、実際に近い広さが見えてきます。

『計算は住宅会社に任せればいいのでは』と思いますよね。もちろん最後はプロに確かめてもらうのが安心です。

ただ、自分でざっくり出せると、候補の土地を比べる時に迷いにくくなります。

建つ広さを出す手順
  1. 敷地面積を確かめる(セットバックがあれば、その部分を引く)
  2. 指定建ぺい率に、角地や防火の緩和を足す
  3. 敷地面積×建ぺい率で、建築面積の上限を出す
  4. 敷地面積×容積率(道路の幅で下がる時はその値)で、延べ面積の上限を出す
  5. 希望の家の1階の広さと延べ床が収まるか比べる

計算例:同じ広さの土地を2つ比べる

例として、どちらも登記の広さが150㎡の土地A・Bを比べてみます。1坪は約3.3㎡で換算しています。

項目(例)土地A土地B
条件角地の指定あり・建ぺい率50%2項道路でセットバック5㎡・建ぺい率60%
計算に使う敷地面積150㎡145㎡
使う建ぺい率50%+10%=60%60%
建築面積の上限150×0.6=90㎡145×0.6=87㎡

広告の数字だけ見ると、土地Bの方が広く建てられそうに見えますよね。でも計算してみると、この例では土地Aの方が3㎡広く建てられるんです。

登記の広さと計算の敷地面積

登記簿の広さと、建ぺい率の計算に使う敷地面積は、決め方が別なので一致しない場合があります。セットバックがある土地では特に差が出やすいので、測量図とあわせて確かめておきましょう。

延べ面積も出してみる

1階の広さだけでなく、家全体の床の広さも出しておきましょう。例として、敷地150㎡・指定容積率200%・前面道路4mの住居系の土地で考えてみます。

計算(例)式結果
指定容積率で出すと150×2.0300㎡
道路の幅で出すと4×0.4=1.6(160%)150×1.6=240㎡
実際の上限小さい方を使う240㎡

この例では、指定の数値より60㎡少なくなります。2階建ての家なら困らない広さでも、3階建てを考えている時は効いてくることがありますよ。

計算の細かいやり方は建ぺい率の計算方法で紹介しています。

重要事項説明書で建ぺい率を確かめるポイント

ここでの結論

土地の売買では、契約が成立するまでに、建ぺい率などの法令上の制限を書面で説明してもらえます。説明の当日ではなく、できれば前もって書面を見せてもらいましょう。

重要事項説明は、宅地建物取引士が契約前に行う説明のことです。宅建業法35条1項で、法令に基づく制限の概要を説明することになっています。

国土交通省の様式では、建築基準法の欄に次のような項目が並んでいます。

欄書かれていること見ておきたい点
用途地域名用途地域と、その制限の内容建てたい家が建てられる地域か
地域・地区・街区名等防火地域・準防火地域など緩和が使えるか、建物の造りの決まり
建築面積の限度建ぺい率による制限緩和込みの数値か、計算の敷地面積は何㎡か
延建築面積の限度容積率による制限前面道路の幅で下がっていないか
敷地等と道路との関係接している道路の種類や幅2項道路でセットバックが要るか

当日に初めて書面を見ると、分からないまま署名してしまいがちです。『これって緩和込みの数字ですか?』と、気になる所はその場で聞いてみてください。

説明の前に聞いておきたいこと
  • 建ぺい率は角地や防火の緩和を入れた数値か
  • 計算に使う敷地面積は何㎡か、セットバックはあるか
  • 前面道路の幅と、容積率が下がらないか
  • 防火地域・準防火地域の指定はあるか

書面の読み方は重要事項説明書の建ぺい率の見方でくわしく紹介しています。

よくある失敗

土地の契約をしてから住宅会社に相談し、希望の広さの家が入らないと分かるケースです。契約の前に、建つ広さの目安だけでも出してもらっておくと安心です。

よくある相談:土地探しで建ぺい率をどう確かめる?

ここでの結論

相談で多いのは「どこで調べれば正確な数字が分かるか」「気になる土地の数値で家が建つか」「業者さんの説明をそのまま信じていいか」の3つです。

Q&Aサイトで読まれている相談を、要約して答えてみますね。

正確な建ぺい率はどこで調べればいい?

自宅や気になる土地の建ぺい率を、どこの機関で調べれば正確なパーセンテージが分かるのか、という相談です。

答えは、土地のある市区町村の都市計画図と、都市計画や建築の窓口です。窓口で聞く時は、住所や地番を伝えると話が早いですよ。

「この地番の建ぺい率と容積率を知りたいのですが」
「用途地域と、角地の指定があるかもあわせて確認しましょうか。」

窓口の名前や調べ方は自治体ごとに違います。Web地図がある自治体も多いので、まずは市区町村の公式サイトで「都市計画図」を探してみてください。

気になる土地の数値で、希望の家は建つ?

家づくりのために土地を探していて、気になる土地の建ぺい率と容積率で家が建つのか知りたい、という相談も多く読まれていました。

まずは前の章の手順で、建築面積と延べ面積の上限を出してみましょう。その上で、希望の1階の広さと延べ床が収まるかを比べます。

例えば敷地130㎡・建ぺい率50%なら、建築面積は130×0.5=65㎡までです。希望の1階が70㎡なら、そのままでは5㎡足りない計算になります。

その時は、角地や防火の緩和が使えないか、2階に部屋を回せないかを考えてみましょう。

駐車場や庭も欲しい場合は、建物以外に残る広さも見ておくことが大事です。間取りの考え方は建ぺい率から考える間取りで紹介しています。

不動産会社の説明をそのまま信じていい?

土地を見学した時に業者さんから聞いた建ぺい率の話で大丈夫か、という相談もあります。

説明が間違っていると決めつける必要はありません。ただ、口頭の説明は緩和込みかどうかが分かりにくいので、自治体の都市計画図でも自分で確かめておくと安心です。

「この60%は、角地の緩和を入れた数字ですか?」
「指定は50%で、角地の緩和を入れると60%になります。」

こんなふうに一言聞くだけで、数字の意味がはっきりします。聞きにくいことではないので、遠慮せず確かめてみてください。

自分で調べるか、プロに聞くか:確かめ方の選び方

ここでの結論

建ぺい率の確認は、自分で調べる、役所で聞く、設計事務所や住宅会社に相談する、のどれも正当な方法です。土地の段階で「どんな家が建つか」まで知りたい時は、プロに図面で出してもらうのが近道です。

確かめ方によって、分かることが少しずつ違います。自分に合う方法を組み合わせてみてください。

自分で調べる・役所で聞く
  • 用途地域や建ぺい率の数値を正確に知れる
  • 費用をかけずに何度でも確かめられる
  • 候補の土地を比べる下調べに向く
自分だけで判断する時の弱点
  • 緩和が使えるかの判断は難しいことがある
  • 数値が分かっても、どんな間取りになるかは見えにくい
  • 駐車や庭まで含めた配置は図面にしないと分かりにくい

最後は、土地のある自治体の建築指導課(建築の窓口)や、設計を頼む建築士・住宅会社に確かめれば安心です。注文住宅のどの段階で誰が確かめるかは、注文住宅の流れと建ぺい率で紹介しています。

土地の段階で、プランを出してもらう方法もある

『この土地でどんな家が建つのか、図面で見てみたい』という方も多いはずです。設計事務所に相談したり、気になる住宅会社に直接聞いたりするのも1つの方法です。

複数の住宅会社に、まとめて依頼する方法もあります。「タウンライフ家づくり」では、希望条件を入れると、間取りプラン・資金計画・土地探しの提案を無料で依頼できます。

依頼する会社は自分で選ぶ形で、提案の内容や方法は会社ごとに異なります。建ぺい率が気になる土地なら、どんな家が建つかを住宅会社に具体的なプランで出してもらい、比べてみるのも手ですよ。

土地を買う前に、自分で調べる、役所で聞く、住宅会社にプランを出してもらう方法の違いを並べた図解

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建ぺい率に合う間取りプランを、住宅会社に出してもらう

タウンライフ家づくりは、希望の条件を入力すると、住宅会社から間取りプラン・資金計画・土地探しの提案をまとめて無料で受け取れるサービスです。建ぺい率が気になる土地でどんな家が建つか、具体的なプランで比べられます。

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提案内容は会社ごとに異なります。サービスの詳細は公式サイトでご確認ください。

よくある質問

土地の建ぺい率はどこで確認できますか?

販売図面などの物件情報、自治体の都市計画図や窓口、契約前の重要事項説明書で確かめられます。正式な確認は、土地のある自治体の都市計画図と窓口で行うのが確実です。

広告に書かれた建ぺい率だけで、建てられる広さは分かりますか?

目安にはなりますが、それだけでは分かりません。角地や防火の緩和、セットバックで敷地面積が減るかどうか、前面道路の幅による容積率の上限で、実際の広さが変わります。

重要事項説明書の建ぺい率は、いつ確かめられますか?

売買の契約が成立するまでに説明を受けることになっています。当日に初めて読むと質問しにくいので、前もって書面を見せてもらえるか聞いてみてください。

角地なら建ぺい率は10%上がりますか?

角地の緩和は、自治体が決めた基準に当てはまる敷地だけが対象です。道路の幅や角度などの条件は自治体ごとに違うので、土地のある自治体の基準や窓口で確かめてみてください。

登記簿で建ぺい率は分かりますか?

用途地域や建ぺい率は登記事項にないので、登記簿では分かりません。また、登記の広さと建ぺい率の計算に使う敷地面積は一致しない場合があります。

まとめ

この記事の要点
  • 土地の建ぺい率は、物件情報、自治体の都市計画図と窓口、重要事項説明書で確かめる
  • 買う前は「数字」「地域」「形」の3つに分けて見ると見落としが減る
  • 緩和とセットバックを入れて、建築面積の上限を自分でも計算してみる
  • 重要事項説明書は前もって見せてもらい、緩和込みかを聞いておく
  • どんな家が建つかは、建築士や住宅会社に図面で出してもらうと分かりやすい
建ぺい率ドットコム

建ぺい率ドットコム 編集部

建ぺい率の意味と計算、用途地域ごとの数値、角地や防火地域の緩和、カーポートやバルコニーの扱い、調べ方までを、家づくりや土地探しの前に分かるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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