建ぺい率80%・容積率400%の土地|200〜500%との違いと建て方

建ぺい率80%・容積率400%の土地での建て方を紹介する記事のアイキャッチ。店舗併用の建物が並ぶ商業系の街並み

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駅に近い土地や商店街沿いの土地の資料に「建ぺい率80%・容積率400%」とあると、住宅地とはずいぶん数字が違って驚きますよね。

結論から言うと、建ぺい率80%の土地は敷地のほとんどを1階に使えて、容積率が大きいほど上に階を重ねられる土地です。ただ、一戸建てでは容積率を使い切れないこともあり、どう使うかで考え方が変わるんです。

この記事では、容積率200〜500%の広さを計算で比べて、住宅・店舗併用・賃貸の3つの使い方と、防火の緩和の条件までお伝えしますね。

目次

建ぺい率80%の土地はどんな地域?

先に結論

建ぺい率80%は、住居系の一部の地域と、準工業地域、近隣商業地域、商業地域で選べる数値です。商業地域は80%しか選択肢がありません。

建ぺい率(建蔽率)は、敷地面積に対する建築面積の割合です。建築面積は、建物を真上から見た時の広さのことです。

建築基準法で建ぺい率80%を選べる地域を、早見表にまとめました。

用途地域選べる建ぺい率選べる容積率
第一種・第二種住居地域、準住居地域50・60・80%100〜500%
準工業地域50・60・80%100〜500%
近隣商業地域60・80%100〜500%
商業地域80%だけ200〜1300%

容積率400%や500%は、住居系の地域でも選べる数値です。商業地域になると200〜1300%と、さらに大きな数値まで選べるんです。

商業系の地域のくわしいルールは、商業地域・近隣商業地域の建ぺい率で紹介しています。

住居系の地域でも80%になることがある

同じ用途地域でも、どの数値を選ぶかは自治体ごとに違います。例えば大阪市は、平成16年4月に第一種住居地域などの指定建ぺい率を80%に変えています。

この地域で60%を超えて建てる時は、条例で一定の防火性能をもつ建物にすることが求められています。数値だけでなく、こうした条件があるかも確かめておきたいところです。

建ぺい率70%・容積率200%はどういう土地?

『資料に建ぺい率70%とあるけど、70%は選択肢にないのでは?』と気になった方もいるはずです。その通りで、用途地域の中では70%は選べない数値です。

70%と書いてある時は、60%に角地などの緩和の10%が足された数値の場合があります。用途地域の指定のない区域では、30〜70%の中から70%が定められることもあります。

例えば37坪の土地で建ぺい率70%・容積率200%なら、建築面積は37×0.7で25.9坪、延べ面積は37×2で74坪までです。

容積率200〜500%で広さを比べる

ここでの結論

建ぺい率80%の土地なら、2階建てはどの容積率でも収まります。3階建てで1階から3階まで同じ広さにするなら、容積率240%以上が必要です。

同じ100㎡(約30坪)の土地で、建ぺい率80%と容積率200〜500%を組み合わせて計算してみました。

100㎡の土地1階の上限延べ面積の上限80㎡の総3階(240㎡)
建ぺい率80%・容積率200%80㎡200㎡超える
建ぺい率80%・容積率300%80㎡300㎡収まる(余り60㎡)
建ぺい率80%・容積率400%80㎡400㎡収まる(余り160㎡)
建ぺい率80%・容積率500%80㎡500㎡収まる(余り260㎡)

建ぺい率80%・容積率200%なら、1階を80㎡にすると2階建ての160㎡までは収まります。3階建てにすると、3つの階を足して200㎡までに抑えることになります。

容積率400%なら、80㎡の階を5つ重ねてちょうど400㎡です。もちろん高さや斜線の制限もあるので、数字の上での話です。

100㎡・建ぺい率80%の土地で、容積率200%・300%・400%・500%それぞれの延べ面積の上限と、何階分まで重ねられるかを比べた図解

前面道路が狭いと容積率は下がる

前面道路の幅が12m未満の時は、道路の幅による容積率の上限もかかります。商業系の地域では、道路の幅に10分の6をかけた数値が基本です。

例えば容積率400%の商業地域でも、前面道路が6mなら6×0.6で360%が上限になります。8mなら8×0.6で480%なので、都市計画の400%がそのまま上限です。

住居系の地域では10分の4をかけるのが基本なので、5mの道路なら5×0.4で200%になります。資料の容積率と道路の幅は、セットで見ておきましょう。

住宅・店舗併用・賃貸の3つの使い方で比べる

ここでの結論

建ぺい率80%・容積率400%の土地は、一戸建てだけでは容積率を使い切れないこともある土地です。どの使い方が合うかは、暮らし方と土地の持ち方で変わります。

建ぺい率80%の土地を、3つの使い方で比べてみました。どれが正解というより、自分に合う物を選ぶための表です。

使い方建ぺい率80%の効き方容積率400%の使い方向いている人
住宅(一戸建て)狭い土地でも1階を広く取れる2〜3階建てなら一部だけ使うこれから家を建てる人
店舗併用住宅1階を店舗にしても建物が広く取れる1階が店舗、上の階が住まい自宅で商売を考える人
賃貸(アパート・マンション等)敷地を目いっぱい使える階を重ねて部屋数を増やす土地を持っていて活用したい人

どんな建物を建てられるかは、建ぺい率や容積率だけでなく、用途地域ごとの用途の制限でも決まります。建築基準法48条で、地域ごとに建てられる建物の種類が決められているんです。

建ぺい率80%の土地のよいところ
  • 狭い土地でも1階を広く取れる
  • 2階建てなら容積率を気にせず建てやすい
  • 店舗や事務所と組み合わせやすい
気をつけたいところ
  • 隣の建物との距離が近くなりやすい
  • 防火の決まりで建物の造りが決まることがある
  • 庭や駐車場に残る広さは少なめになる

一戸建てを考えている方は、敷地の8割を建物に使うと残りは2割だけ、という点も忘れずに!駐車場を取りたいなら、1階を上限いっぱいにしない方が暮らしやすいこともあります。

この土地でどんな一戸建てが建つかは、間取りの案を見ると一気にイメージがわきますよ。最後は土地のある自治体の建築指導課や、設計を頼む建築士・住宅会社に確かめておけば安心です。

住宅として建てたい方は、土地に合わせた間取りプランを住宅会社にまとめて出してもらう方法もあります。

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防火の緩和で90%・100%になる条件

ここでの結論

建ぺい率80%の地域でも、防火地域の耐火建築物等なら建ぺい率の制限がなくなります。準防火地域では、耐火建築物等・準耐火建築物等で10%、角地とあわせて20%上がります。

防火地域・準防火地域は、火事が広がるのを防ぐために都市計画で決められる地域です。耐火建築物は、火事に強い造りの建物のことです。

建ぺい率80%の土地での緩和の条件を、表にまとめました。

土地と建物の条件建ぺい率の上限
緩和なし80%
防火地域で、耐火建築物等を建てる制限なし
準防火地域で、耐火建築物等か準耐火建築物等を建てる90%
特定行政庁が指定する角地90%
準防火地域の準耐火建築物等で、角地でもある100%

『80%に10%足して90%かな』と思った方も多いはずです。ここが大事なところで、80%の地域の防火地域では、耐火建築物等は「10%上乗せ」ではなく「制限なし」になるんです。

準防火地域で角地の両方に当てはまれば、80%に20%が足されて100%になります。特定行政庁は、建築確認などを受け持つ自治体のことです。

建ぺい率80%の土地で、防火地域の耐火建築物等は制限なし、準防火地域や角地で90%、両方で100%になる条件をまとめた図解
よくある失敗

『100%まで建てられる』と聞いて計画を進めたら、建物が条件の造りになっていなかった、という流れがあります。緩和は「土地」と「建物の造り」の両方がそろって初めて使えるので、設計の早い段階で確かめておきましょう。

防火地域の緩和は防火地域の建ぺい率緩和で、角地の緩和は建ぺい率の緩和でくわしく紹介しています。

よくある相談:建ぺい率80%の土地Q&A

ここでの結論

相談で多いのは「3階建てはどこまで建つ?」「2階建てで38坪は建つ?」「60%と80%でどちらが大きく建つ?」「400%で3階建ては勿体ない?」の4つです。延べ面積の上限と使い方を分けて考えると答えが出ます。

知恵袋などでよく見かける相談を、4つ取り上げて答えてみます。

82㎡の土地で、80%・200%なら3階建てはどこまで?

82㎡の土地で建ぺい率80%・容積率200%なら、建築面積は82×0.8で65.6㎡、延べ面積は82×2で164㎡までです。

3つの階を65.6㎡ずつにすると196.8㎡で、容積率を超えてしまいます。例えば1階60㎡、2階55㎡、3階49㎡のように、合計164㎡までに収める形になります。

50坪で80%・200%なら、38坪の2階建ては建つ?

50坪の土地なら、建築面積は50×0.8で40坪、延べ面積は50×2で100坪までです。38坪の2階建てなら、1階19坪・2階19坪でも十分に収まります。

この場合は数値に余裕があるので、駐車場や庭の取り方を中心に考えて大丈夫ですよ!

容積率200%なら、建ぺい率60%と80%でどちらが大きく建つ?

容積率が同じ200%で、建ぺい率60%と80%ならどちらが大きい建物になるのか、という相談です。結論から言うと、家全体の床の上限は同じで、違うのは1階の広さです。

50坪の土地・容積率200%建ぺい率60%建ぺい率80%
1階の上限50×0.6=30坪50×0.8=40坪
延べ面積の上限50×2=100坪50×2=100坪

1階に店舗や広いLDKを取りたいなら80%の方が有利です。駐車場や庭を広く残したいなら、どちらでも1階を控えめにすれば同じように使えます。

容積率400%の土地に3階建てのアパートは勿体ない?

建ぺい率80%・容積率400%の土地に3階建てのアパートを建てると、容積率を使い切らないのでは、という相談です。

例えば1階から3階まで敷地の80%で建てると、容積率は240%です。400%まで使うかどうかは、建物の造りや建てる費用、需要などで変わるので、数字だけでは決められないんです。

「容積率をどこまで使うのがいいですか?」
「階数を変えた案をいくつか出して、収支を比べてみましょう」

土地を持っていて、アパートやマンションなどでの活用を考えている方は、複数の会社から活用プランを集めて比べる方法もあります。建ぺい率や容積率、用途地域から、その土地でできることの案を出してもらえます。

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土地活用の考え方は土地活用と建ぺい率でもまとめています。

よくある質問

建ぺい率80%・容積率400%の土地では何階建てまで建てられますか?

1階を敷地の80%にすると、計算上は5階分で400%になります。ただし高さや斜線の制限、前面道路の幅による容積率の制限もあるので、実際の階数は設計で確かめる必要があります。

建ぺい率80%・容積率300%の土地で3階建ては建てられますか?

1階から3階まで敷地の80%にすると240%なので、容積率300%の中に収まります。高さなど別の制限もあわせて確かめてみてください。

建ぺい率80%・容積率500%の土地は商業地域ですか?

容積率500%は住居系の地域や近隣商業地域でも選べる数値なので、商業地域とは限りません。用途地域は都市計画図や土地の資料で確かめましょう。

建ぺい率80%の土地で100%まで建てられるのはどんな時ですか?

防火地域で耐火建築物等を建てる時は、建ぺい率の制限がなくなります。準防火地域の耐火建築物等・準耐火建築物等で角地でもある時も、80%に20%が足されて100%になります。

まとめ

この記事の要点
  • 建ぺい率80%は住居系の一部・準工業・近隣商業・商業地域で選べる
  • 容積率200%でも2階建ては収まり、総3階には240%以上が必要
  • 商業系の地域では前面道路の幅×0.6で容積率が下がることがある
  • 住宅・店舗併用・賃貸のどれにするかで、容積率の使い方が変わる
  • 防火地域の耐火建築物等は制限なし、準防火と角地の両方で100%
建ぺい率ドットコム

建ぺい率ドットコム 編集部

建ぺい率の意味と計算、用途地域ごとの数値、角地や防火地域の緩和、カーポートやバルコニーの扱い、調べ方までを、家づくりや土地探しの前に分かるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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