ガレージ・車庫は建ぺい率に入る?シャッター付きの扱い

ガレージ・車庫の建ぺい率を紹介する記事のアイキャッチ。シャッター付きガレージのある家と敷地図

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庭に車を入れるガレージを建てたい、ガレージハウスにあこがれている。でも『ガレージって建ぺい率に入るの?』というところで止まっている方も多いはずです。

結論から言うと、屋根と壁やシャッターのあるガレージ・車庫は建築物なので、建ぺい率に入ります。車庫の緩和は容積率の方にあって、建ぺい率には車庫だからという緩和はないんです。

この記事では、車の置き場を4つに分けて、建ぺい率と容積率への入り方を表で比べていきますね。

目次

ガレージ・車庫は建ぺい率に入る?先に結論

先に結論

屋根があって壁や柱で囲われたガレージ・車庫は、建築物として建ぺい率に入ります。家と同じ敷地なら、家の建築面積と合計して計算します。屋根のない駐車スペースは建築物ではないので、建ぺい率には入りません。

建ぺい率(建蔽率)は、敷地面積に対する建築面積の割合のことです。建築面積は、建物を真上から見た時に、外壁や柱の中心線で囲まれた広さを言います。

建築基準法2条1号では、建築物を「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの」としています。ガレージは屋根と壁がある典型的な形なので、この定義にそのまま当てはまります。

そして53条1項では、同じ敷地に建物が2つ以上あれば、建築面積を合計して建ぺい率を計算すると決めています。独立したガレージでも、家とは別に数えてもらえるわけではないんです。

気になること答え
ガレージは建ぺい率に入る?入る(屋根と壁がある建築物)
家と別棟なら別計算?同じ敷地なら合計する
どこまで入る?外壁や柱の中心線で囲まれた部分
建ぺい率の車庫の緩和は?ない
容積率の車庫の緩和は?床面積の合計の5分の1まで不算入

建ぺい率の基本は建ぺい率とは?意味と計算方法で紹介しています。

ガレージハウスは建ぺい率と容積率の両方で考える

1階に車庫を組み込むガレージハウスでは、車庫の分だけ1階の部屋が減ります。建ぺい率で1階の広さが決まり、容積率で全体の床面積が決まる、と分けて考えると整理しやすいですよ。

例えば打ち合わせでは、こんな聞き方ができます。

「車庫を入れると1階の部屋はどれくらい残りますか?3階建てにした場合も知りたいです」
「建ぺい率で1階の広さ、容積率で全体の床面積を出して、2つの案を並べてみますね」

車の置き場を4つに分けて比べる

ここでの結論

車の置き場は「屋根なし」「カーポート」「ガレージ」「ビルトイン」の4つに分けると、建ぺい率と容積率への入り方の違いが見えてきます。屋根と壁が増えるほど、面積に入る部分も増えていきます。

『ガレージもカーポートも、車を置く所なのは同じでしょ?』と思いますよね。ただ、建ぺい率の上では、屋根と壁の有無で扱いがはっきり分かれるんです。

置き場の形建築物か建ぺい率(建築面積)容積率(延べ面積)
屋根なしの駐車スペースあたらない入らない入らない
カーポート(柱と屋根)あたる入る。開放性の条件に合えば端から1mを除ける床面積として扱われることがある。車庫の緩和の対象
独立したガレージ(壁・シャッター)あたる入る入る。車庫の緩和の対象
ビルトインガレージ(家の中)家の一部入る入る。車庫の緩和の対象
車の置き場を屋根なし・カーポート・ガレージ・ビルトインガレージの4つに分け、建ぺい率と容積率に入るかどうかを並べて比べた図解

屋根なしの駐車スペース

屋根も柱もない駐車スペースは、建築物の定義に当てはまらないので、建ぺい率には入りません。建ぺい率に余裕がない土地では、いちばん面積を使わない置き方です。

くわしくは屋根のない駐車場は建ぺい率に入る?で紹介しています。

カーポート

柱と屋根だけのカーポートも建築物で、建ぺい率に入ります。ただし、開放性の高い造りなら、屋根の端から1m以内の部分を建築面積に入れない決まりがあります(平成5年建設省告示第1437号)。

カーポートの扱いは、カーポートは建ぺい率に入る?でくわしく見ています。

独立したガレージ

壁やシャッターで囲った独立型のガレージは、外壁や柱の中心線で囲まれた部分が建築面積に入ります。カーポートのような端1mの不算入は、開放性の条件に合わないと使えません。

ビルトインガレージ

家の1階などに車庫を組み込んだビルトインガレージも、家の外壁の中心線で囲まれた部分に含まれるので、建ぺい率に入ります。インナーガレージと呼ばれることもありますね。

建ぺい率の上では家の部屋と同じ扱いで、容積率の方には車庫の緩和があります。くわしくはビルトインガレージの建ぺい率と容積率を見てみてください。

シャッター付きガレージの扱い

ここでの結論

シャッター付きのガレージは、シャッターも区画の一部として扱われるので、建築面積にも床面積にも入ると考えておきましょう。後から建てる時は、建ぺい率の残りと確認申請の両方を確かめる必要があります。

『シャッターは開けておけば壁じゃないのでは?』と考える方もいるかもしれません。床面積の算定についての国の通達では、床面積は「壁、扉、シャッター、手摺、柱等の区画の中心線」で囲まれた部分で測るとしています。

シャッターも区画として数えられている、ということなんです。開放性の高いカーポートの緩和を当てにするのは難しいと考えておきましょう。

よくある思い込み

「物置のように置くだけのガレージなら建ぺい率に入らない」という話を聞くことがあります。ただ、車が出入りする大きさのガレージは、人が入らない小規模な物置とは扱いが違います。置くだけの商品でも、土地に定着していれば建築物として扱われることが多いので、建てる前に確かめておきましょう。

国土交通省は、外から荷物を出し入れでき、中に人が入らない小規模な倉庫は建築物に当たらないとする考え方を示しています。物置の扱いは物置は建ぺい率に入る?で紹介しています。

確認申請が要る場面

ガレージは建築物なので、建てる時の建築確認の決まりもかかります。建築確認は、計画が法律に合っているかを役所か民間の検査機関に確かめてもらう手続きです。

ガレージを建てる前のチェック
  • 更地に新しく建てるなら、面積に関わらず確認申請が要る
  • 家のある敷地に10㎡を超えるガレージを足すなら申請が要る
  • 防火地域・準防火地域なら、10㎡以内でも申請が要る
  • 申請が要らない規模でも、建ぺい率の決まりは守る

防火地域・準防火地域は、火事が広がらないよう建物の造りを厳しくしている地域です。自分の土地がどちらに入るかは、自治体の都市計画図で確かめられます。

ガレージを建てる前に確かめる順番

後からガレージを足す時は、次の順番で確かめると迷いません。

ガレージの建ぺい率を確かめる手順
  1. 家の確認済証や図面で、今の建築面積を確かめる
  2. 土地の建ぺい率と、角地などの緩和があるかを確かめる
  3. 上限から今の建築面積を引いて、残りの面積を出す
  4. 建てたいガレージの外壁や柱の中心線で、面積を出す
  5. 残りに収まらなければ、大きさや置き場の形を見直す

例えば敷地130㎡の家に足すと

説明用の例です。敷地130㎡、建ぺい率60%の土地なら、建築面積の上限は130㎡×0.6=78㎡になります。

家の建築面積が62㎡なら、残りは16㎡です。3m×6m=18㎡のガレージを足すと合計80㎡で、80÷130=約61.5%となり上限を超えてしまいます。

ケース家+車の置き場建ぺい率
ガレージ3m×6m=18㎡62㎡+18㎡=80㎡約61.5%で超える
開放性の条件に合うカーポート3m×6m62㎡+(3−2)×(6−2)=66㎡約50.8%
屋根なしの駐車スペース62㎡+0㎡=62㎡約47.7%
敷地130㎡・建ぺい率60%の土地で、建築面積62㎡の家に18㎡のガレージを足すと約61.5%で上限を超え、屋根なしの駐車スペースなら約47.7%に収まることを示した計算例の図解

同じ3m×6mでも、壁で囲ったガレージか、開放性の条件に合うカーポートかで、結果が上限の内と外に分かれるんです。ガレージの大きさを少し小さくするか、置き場の形を変えるかで、結果は変わります。建ぺい率を超えた時の扱いは建ぺい率オーバーするとどうなる?で紹介しています。

車庫の緩和は容積率だけ

ここでの結論

「車庫には緩和がある」と言われるのは、容積率の話です。車庫の床面積は、敷地内の建物の床面積の合計の5分の1まで延べ面積に入れなくてよい決まりがあります。建ぺい率には、この緩和はありません。

『ガレージの緩和で建ぺい率に入らないって聞いたけど?』という声はよく聞きます。実は、ここで建ぺい率と容積率の話が混ざっていることが多いんです。

容積率は、敷地面積に対する延べ面積(各階の床面積の合計)の割合のことです。施行令2条1項4号イと3項1号で、車庫の部分の床面積を5分の1まで延べ面積に入れない決まりがあります。

容積率(延べ面積)
  • 車庫の床面積を延べ面積から外せる
  • 敷地内の建物の床面積の合計の5分の1まで
  • ガレージハウスの床面積を増やしやすい
建ぺい率(建築面積)
  • 車庫だからという緩和はない
  • 外壁や柱の中心線で囲まれた部分が入る
  • 例外は開放性の高い造りの端1mだけ

ガレージハウスで計算してみると

説明用の例として、敷地100㎡、建ぺい率60%、容積率150%の土地に3階建てのガレージハウスを建てるとします。建築面積の上限は60㎡、延べ面積の上限は150㎡です。

1階55㎡(うち車庫20㎡)、2階55㎡、3階50㎡なら、床面積の合計は160㎡になります。5分の1は160÷5=32㎡なので、車庫の20㎡は全部延べ面積から外せます。

項目計算上限との比較
建築面積55㎡60㎡以内
床面積の合計55+55+50=160㎡ここから車庫を外す
延べ面積(容積率用)160−20=140㎡150㎡以内
車庫の緩和がない場合160㎡150㎡を超える

建築面積の55㎡には車庫の20㎡も入っている点に注目してみてください。建ぺい率の上では、車庫も部屋も同じように数えられるんです。

車庫が5分の1を超える時

小さな家に大きなガレージを入れると、5分の1の枠をはみ出すことがあります。説明用の例として、1階50㎡(うち車庫25㎡)、2階40㎡の家で考えてみます。

床面積の合計は90㎡で、5分の1は90÷5=18㎡です。車庫の25㎡のうち外せるのは18㎡までなので、延べ面積は90−18=72㎡で計算します。

『車庫は全部外せる』と思っていると、容積率の計算がずれてしまいます。車庫が広い間取りでは、5分の1の枠も一緒に確かめておきましょう。

延べ床面積と建ぺい率の関係は建ぺい率と延べ床面積の違いでもくわしく見ています。

地下車庫・半地下のガレージの扱い

ここでの結論

地下車庫は、地階のうち地盤面から1m以下にある部分なら、建築面積に入りません。地盤面から出ている高さによって扱いが変わるので、設計の段階で確かめておきましょう。

傾斜地の家や、道路より高い土地の家では、地下や半地下に車庫を作ることがあります。建ぺい率の上では、ここが少し有利になることがあるんです。

施行令2条1項2号では、建築面積から「地階で地盤面上一メートル以下にある部分」を除くとしています。地盤面は、建物が周りの地面と接する位置の平均の高さの水平面のことです。

地下車庫の形建築面積の扱い
地階で、地盤面上1m以下の部分入らない
地階でも、地盤面上1mを超えて出ている部分入る
地階に当たらない半地下入る
傾斜地に建つ家の、道路側の地下部分に車庫を設けた外観の写真

地階は、床が地盤面より下にあって、床から地盤面までの高さがその階の天井の高さの3分の1以上ある階のことです(施行令1条2号)。半地下だからといって、どれも地階になるとは限りません。

補足

地盤面の高さの決め方は、土地の高低差によって変わります。高低差が3mを超える時は、3m以内ごとの平均の高さで考える決まりもあります。地下車庫を考えるなら、早めに設計者に計算してもらうと安心です。

地下車庫にも容積率の車庫の緩和は使える?

容積率の車庫の緩和は、車庫の用途の部分の床面積が対象で、地上か地下かで分けてはいません。地下車庫でも、床面積の合計の5分の1までは延べ面積から外せる仕組みです。

建ぺい率では地盤面上1m以下の部分が外れ、容積率では車庫の緩和が使える、という組み合わせになります。地下車庫が狭い土地で選ばれやすいのは、このためなんです。

地下室全般の扱いは、地下室・半地下は建ぺい率に入る?で紹介しています。

よくある相談:ガレージの建ぺい率で迷うところ

ここでの結論

相談で多いのは「屋外のガレージは入らないのか」「屋根のない置き場はどうか」「離れのガレージはどうか」「ビルトインにすると家が狭くなるのか」の4つです。

Q&Aサイトで多く読まれている相談を、要約して答えてみます。

屋外のガレージは入らず、インナーガレージだけ入るの?

「屋外のガレージは建ぺい率に入らないのに、インナーガレージは入るのか」という相談は、とてもよく読まれています。

実は、前提のところに勘違いがあります。屋根と壁のある屋外のガレージも建築物なので、建ぺい率に入ります。インナーガレージも家の一部として入るので、どちらも入る、が答えです。

屋根のない置き場なら入らない?

「屋根のない露天の駐車場なら建ぺい率に入らないと聞いた」という相談もあります。

これは正しくて、屋根も柱もない駐車スペースは建築物ではないので入りません。ただ、門扉やゲートに屋根を付けると、その部分が建築物になることがあるので、付ける前に確かめておきましょう。

家とつながっていない三方囲いのガレージは?

「家とは離れていて、三方を囲った物置のようなガレージは建ぺい率に含まれるのか」という相談も多く読まれています。

屋根があって三方が壁なら、建築物の定義に当てはまるので、建ぺい率に入ると考えておきましょう。家と離れていても、同じ敷地なら建築面積は合計されます。開放性の高い造りの緩和は、外壁のない部分が連続して4m以上などの条件があるので、三方を囲った形では使いにくいです。

33坪・建ぺい率60%でビルトインにすると狭くなる?

「33坪の敷地で建ぺい率60%の木造2階建てに、ビルトインガレージを入れたい」という相談も多く読まれています。

33坪は1坪約3.3㎡で換算すると約108.9㎡なので、建築面積の上限は約65.3㎡です。車庫もこの中に入るので、1階の部屋はその分だけ狭くなります。2階や3階で床面積を取り戻せるかは、容積率の残りと合わせて考えることになります。

『ガレージは欲しいけれど、部屋も狭くしたくない』という時こそ、プランの出し方で差がつきます。同じ土地でも、車庫の位置や階数の組み合わせで、住まいの広さは変わってくるんです。

「ビルトインガレージを入れた場合と、屋根なしの駐車スペースにした場合で、間取りを比べたいです」
「両方の案で、1階と2階の広さを出してみますね」

タウンライフ家づくりでは、希望の条件を入れるだけで、複数の住宅会社に間取りプランや資金計画の作成を無料で依頼できます。ガレージの希望を伝えて、会社ごとの提案を比べてみるのも1つの方法です。

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よくある質問

ガレージは建ぺい率に入りますか?

入ります。屋根と壁がある建築物なので、家と同じ敷地なら建築面積を合計して計算します。

建ぺい率に含まれないガレージはありますか?

屋根と壁のあるガレージは、建ぺい率に入るのが原則です。地階で地盤面上1m以下にある地下車庫の部分は、建築面積に入りません。屋根のない駐車スペースも入りません。

車庫の建ぺい率の緩和はありますか?

建ぺい率には車庫だからという緩和はありません。緩和があるのは容積率で、車庫の床面積を床面積の合計の5分の1まで延べ面積から外せます。開放性の高いカーポートは、屋根の端から1mを建築面積から除けます。

シャッターを付けると建ぺい率は変わりますか?

シャッターで囲うと、開放性の高いカーポートの緩和は使いにくくなります。囲われた部分は、外壁や柱の中心線までがそのまま建築面積に入ると考えておきましょう。

ガレージを建てるのに確認申請は要りますか?

新築や、10㎡を超える増築では要ります。防火地域・準防火地域では10㎡以内でも要ります。申請が要らない場合でも、建ぺい率の決まりは守る必要があります。

まとめ

この記事の要点
  • 屋根と壁のあるガレージ・車庫は建築物で、建ぺい率に入る
  • 屋根なしの駐車スペースは建築物ではないので入らない
  • 車庫の緩和は容積率だけで、床面積の合計の5分の1まで
  • シャッター付きはカーポートの端1mの緩和を当てにしにくい
  • 地下車庫は、地盤面上1m以下の部分なら建築面積に入らない
建ぺい率ドットコム

建ぺい率ドットコム 編集部

建ぺい率の意味と計算、用途地域ごとの数値、角地や防火地域の緩和、カーポートやバルコニーの扱い、調べ方までを、家づくりや土地探しの前に分かるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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