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気になる土地の資料に「建ぺい率80%」や「70%」と書いてあると、思ったより広く建てられそうでうれしくなりますよね。
結論から言うと、建ぺい率80%は敷地の8割、70%は7割まで建物を建てられるという意味です。ただ、80%になる地域は住居系と商業系があり、70%は緩和で上がった数値のこともあるので、出どころを確かめておくのが大事なんです。
この記事を読めば、自分の土地の70%・80%がどこから来た数字なのか見分けられるようになりますよ。
建ぺい率80%・70%とは?敷地の8割・7割まで建てられる
建ぺい率80%なら建築面積は敷地の80%まで、70%なら70%までです。30坪の土地なら、80%で24坪、70%で21坪になります。
建ぺい率(建蔽率)は、建物を真上から見た広さ(建築面積)が、敷地の何割までかを決めるルールです。建築基準法53条1項では、この割合を「10分の8」のように分数で書いています。
10分の8は80パーセント、10分の7は70パーセントのことです。表記が違うだけで、意味は同じですよ。
| 敷地 | 70%の建築面積 | 80%の建築面積 | 残る空地(80%の時) |
|---|---|---|---|
| 20坪(約66㎡) | 14坪 | 16坪 | 4坪 |
| 30坪(約99㎡) | 21坪 | 24坪 | 6坪 |
| 40坪(約132㎡) | 28坪 | 32坪 | 8坪 |
| 50坪(約165㎡) | 35坪 | 40坪 | 10坪 |
坪は約3.3㎡で換算しています。60%の土地と比べると、30坪で6坪ほど1階を広く取れる計算です。
『それなら80%の土地の方が得なのでは?』と思う方もいるかもしれません。ただ、残る空地は2割だけなので、駐車場や庭をどう取るかは60%の土地よりシビアになります。
60%の土地での考え方は建ぺい率60%とは?で紹介しています。
70%・80%になる地域を3つに分けて見る
建ぺい率80%・70%になる場合は「住居系の地域」「商業系の地域」「緩和で上がる場合」の3つに分けると分かりやすいです。
建ぺい率の数値は、用途地域ごとに法律が選択肢を用意し、その中から自治体が都市計画で選んでいます。70%・80%がどこで出てくるかを、3つに分けてみました。
| 分類 | 当てはまる地域・場合 | 選べる数値・上がり方 |
|---|---|---|
| 住居系など | 第一種・第二種住居地域、準住居地域、準工業地域 | 50・60・80%から選ぶ |
| 商業系 | 近隣商業地域 | 60・80%から選ぶ |
| 商業系 | 商業地域 | 80%のみ |
| 用途地域の指定のない区域 | 用途地域が決まっていない区域 | 30〜70%から特定行政庁が決める |
| 緩和で上がる場合 | 角地、防火地域・準防火地域で耐火建築物等など | 60%が70%・80%に、80%が90%などに |

ここで分かるのは、用途地域の指定値として70%が出てくるのは、用途地域の指定のない区域だけということです。住居系や商業系の地域で「70%」と書かれていたら、60%に緩和が乗った数字の可能性が高いんです。
住居系の地域で80%になる場合
第一種・第二種住居地域や準住居地域は、住宅とお店や事務所が混ざる地域です。ここでは80%も選べるので、住宅地なのに80%という土地もあります。
例えば大阪市では、第一種住居地域・第二種住居地域・準住居地域(風致地区を除く)の全部と準工業地域の一部を、平成16年4月に80%へ変更したと案内しています。この地域で60%を超えて建てる時は、条例で一定の防火性能が求められるそうです。
80%の住居系の地域でも、自治体の条例で建物の作りに条件が付くことがあります。80%いっぱいに建てたい時は、自治体の建築指導課で条件を確かめておきましょう。
商業系の地域で80%になる場合
商業地域は、法律で80%と決まっていて、ほかの数値は選べません。近隣商業地域は60%か80%のどちらかです。
駅前や大通り沿いで80%の土地を見かけるのは、このためなんです。商業系の地域での建て方は商業地域・近隣商業地域の建ぺい率でくわしく紹介しています。
緩和で70%・80%・それ以上に上がる場合
角地や防火の条件に1つ当てはまると+10%、両方なら+20%です。80%の地域の防火地域で耐火建築物等を建てる時は、建ぺい率の制限そのものがなくなります。
建築基準法53条3項の緩和を使うと、指定された数値より広く建てられます。指定値ごとに、上がり方を並べてみました。
| 指定の建ぺい率 | 角地か防火のどちらか | 角地と防火の両方 |
|---|---|---|
| 60% | 70% | 80% |
| 70%(用途地域の指定のない区域) | 80% | 90% |
| 80% | 90% | 100% |
80%の地域だけは、防火のルールが少し特別です。防火地域にある耐火建築物等は、+10%ではなく、建ぺい率の制限を受けません(53条6項1号)。
準防火地域の場合は、耐火建築物等か準耐火建築物等なら+10%で90%です。準耐火建築物とは、火事の時に一定の時間燃え広がりにくい作りの建物のことですよ。
- 資料の数値が指定値か、緩和を足した後の数値かを確かめる
- 指定値に、当てはまる緩和を足す(例:60%+10%=70%)
- 敷地面積にかける(例:30坪×0.7=21坪)
角地の条件は自治体ごとに違います。くわしくは角地の建ぺい率緩和で紹介しています。
資料の「70%」を指定値だと思い込み、さらに角地の10%を足して計算してしまうことです。すでに緩和込みの数字かもしれないので、重要事項説明書の書き方を確かめましょう。
確かめる時は、こんな聞き方をすると話が早いです。
「この70%は、指定の数値ですか?それとも角地の緩和を足した数値ですか?」
建ぺい率がいくつまで上がるのかは、建ぺい率の上限は?でまとめています。
80%の土地で建てる時に気をつけたいこと
80%の土地は1階を広く取れる反面、空地が2割しか残りません。駐車場、隣との間、ほかの規制の3つを先に確かめておきましょう。
建ぺい率80%の土地で家を建てる時は、数字の上限よりも先に、空地の取り方で迷うことが多いです。

例えば30坪の土地で1階を24坪にすると、空地は6坪です。車1台分の駐車スペースを幅2.5m×奥行5mの約12.5㎡(約3.8坪)とすると、残りは約2.2坪になります。
- 駐車場を屋根なしにするか、カーポートを付けるか決める
- カーポートや物置も建築面積に入る場合があると知っておく
- 容積率と前面道路の幅で、2階・3階の広さがいくつまでか確かめる
- 斜線制限など、建ぺい率以外の規制がかからないか設計で確かめる
カーポートは原則として建築面積に入ります。80%の上限まで家を建てると、あとからカーポートを付けられないこともあるんです。
60%の土地と80%の土地、どちらを選ぶ?
土地探しをしていると、同じくらいの広さで60%と80%の土地が並ぶこともありますよね。どちらが良いかは、建てたい家の形で変わります。
- 平屋で1階を広く取りたい
- 狭い土地でも部屋数を確保したい
- 駐車場を屋根なしで済ませられる
- 空地が2割しか残らない
- カーポートや物置を足す余裕が少ない
- 防火の条件など、作りに決まりが付くことがある
不動産会社の担当者とは、こんな話になることもあります。
「80%なら、30坪でも平屋が建ちますよね!」
「建ぺい率の上ではそうですね。ただ、車を停める場所を取ると家の広さは少し小さくなりますよ」
店舗付き住宅や賃貸併用など、商業系の地域で容積率も大きい土地の使い方は建ぺい率80%・容積率200〜400%の土地で紹介しています。
よくある相談:建ぺい率70%・80%の知恵袋Q&A
よく読まれているのは「70%いっぱいまで建てられる?」「80%の土地で平屋は建つ?」「なぜ70%という数値があるの?」という相談です。
知恵袋などで多く読まれている相談を、要約して答えていきます。
27坪ほどの土地で、70%いっぱいまで家を建てられる?
計算上は、27.3坪×0.7で約19.1坪まで建てられます。ただ、実際に上限ぴったりで建てるのは簡単ではありません。
外壁の位置や庇の出方で建築面積が少し変わりますし、面積の端数の扱いも自治体ごとに違います。ギリギリを狙う時は、設計の段階で建築士に何㎡まで使えるかを出してもらうのが安心です。
もう1つ、その70%が「60%+角地の10%」なのかも確かめておきましょう。角地の指定を受けられるかどうかで、上限が変わってきます。
建ぺい率80%・容積率200%、37坪の土地で平屋は建つ?
建ぺい率だけで見ると、37坪×0.8で29.6坪まで平屋が建てられます。容積率200%なら延べ74坪までなので、平屋なら容積率はまず問題になりません。
ただ、29.6坪の平屋を建てると空地は7.4坪です。車を停めたい場合は、駐車場の広さを先に引いてから家の広さを決めてみてください。
『家族3人なら、平屋で足りる?』という悩みもありますよね。必要な部屋数は暮らし方で変わるので、住宅会社の間取りプランで具体的に比べてみるのがおすすめです。
用途地域の指定がない区域で70%が多いのはなぜ?
用途地域の指定のない区域では、建ぺい率は30〜70%の中から特定行政庁が決めます。70%はその選択肢の一番上なんです。
なお、都市計画区域の外(準都市計画区域でもない所)では、建ぺい率の規定そのものが原則として適用されません。どちらに当たるかは自治体で確かめてみてください。
くわしくは用途地域の指定のない区域の建ぺい率で紹介しています。
70%・80%の土地で建てられる家をプランで見てみたい時
建ぺい率70%・80%の土地は1階を広く取れる分、駐車場や隣との間の取り方で家の形が大きく変わります。数字だけでは、どんな間取りになるかイメージしにくいですよね。
土地の条件を住宅会社に伝えて、間取りプランや資金計画を出してもらう方法もあります。複数の会社の提案を無料でまとめて受け取れるサービスもありますよ。
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よくある質問
建ぺい率80%とはどういう意味ですか?
建物を真上から見た広さ(建築面積)を、敷地の80%までにできるという意味です。法律では「10分の8」と書かれています。
建ぺい率70%と80%では、30坪の土地でどれくらい違いますか?
70%なら1階は21坪、80%なら24坪まで建てられます。差は3坪で、その分だけ空地が少なくなります。
建ぺい率80パーセントの土地で、制限がなくなることはありますか?
80%の地域の防火地域で耐火建築物等を建てる場合は、建ぺい率の制限を受けません。準防火地域の場合は10%上乗せの90%です。
建ぺい率70%の土地はどんな所にありますか?
用途地域の指定のない区域で70%と決められている場合と、60%の地域で角地などの緩和を受けて70%になる場合があります。資料の数値がどちらなのかを確かめておきましょう。
住宅地なのに建ぺい率80%なのはなぜですか?
第一種・第二種住居地域や準住居地域では、都市計画で80%を選べるからです。自治体によっては、60%を超える時に防火の条件を付けていることがあります。
まとめ
- 建ぺい率80%・70%は、敷地の8割・7割まで建物を建てられるという意味
- 80%は住居系の地域と商業系の地域で選ばれ、商業地域は80%のみ
- 指定値の70%は用途地域の指定のない区域だけで、ほかは緩和込みの数字のことが多い
- 80%の防火地域で耐火建築物等なら制限なし、角地などで+10%
- 空地が少ないので、駐車場やカーポートの置き方を先に決めておく
建ぺい率の基本からおさらいしたい時は、建ぺい率とは?意味と計算方法をどうぞ。





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