建ぺい率60%・容積率150%の土地|100%・160%との広さの違い

建ぺい率60%・容積率150%の土地の広さを紹介する記事のアイキャッチ。敷地図と家の模型、定規と電卓

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土地の資料に「建ぺい率60%・容積率150%」や「60%・160%」と書いてあって、どれくらいの家が建つのか分かりにくいですよね。

結論から言うと、建ぺい率60%が同じでも、容積率が100%か150%か160%かで、2階建てで使える床の広さがはっきり変わります。特に容積率100%の土地は、総2階にすると上限を超えることがあるので要注意なんです!

この記事では、3つの容積率を同じ土地で並べて計算し、それぞれの広さの目安と注意点をお伝えしますね。

目次

建ぺい率60%と容積率100〜160%の関係

先に結論

建ぺい率60%は「1階の広さは敷地の6割まで」という上限です。容積率は「全部の階の床を足した上限」なので、2階建て以上の家の大きさは容積率で決まります。

建ぺい率(建蔽率)は、敷地面積に対する建築面積の割合です。建築面積は、建物を真上から見た時の広さのことです。

容積率は、敷地面積に対する延べ面積の割合です。延べ面積は、各階の床面積を足した合計だと思ってください。

『建ぺい率60%なら、どの土地でも同じくらいの家が建つんでしょ?』と思いがちですよね。ただ、1階の上限は同じでも、2階をどこまで載せられるかは容積率次第なんです。

建ぺい率60%の土地1階の上限家全体の床の上限
容積率100%敷地の60%敷地の100%
容積率150%敷地の60%敷地の150%
容積率160%敷地の60%敷地の160%

建ぺい率60%の土地全体の目安は、建ぺい率60%とは?坪数別の解説でも紹介しています。

容積率160%はなぜ出てくる?

建築基準法で都市計画が選べる容積率には、100%と150%はありますが、160%はありません。それなのに資料に160%と書いてある時は、前面道路の幅による制限がかかっていると考えられるんです。

前面道路の幅が12m未満の時は、住居系の地域だと「道路の幅×10分の4」も容積率の上限になります。例えば道路が4mなら、4×0.4で160%です。

都市計画の容積率が200%でも、道路が4mなら小さい方の160%が上限になります。

住居系の地域で、都市計画の容積率が200%の場合を例に、道路の幅ごとの上限を計算してみました。

前面道路の幅道路の幅×0.4実際の容積率の上限(都市計画200%の例)
4m160%160%
4.5m180%180%
5m200%200%
6m240%200%(都市計画の方が小さい)

道路が広くなるほど上限は上がりますが、都市計画の数値を超えることはありません。特定行政庁が指定した区域では10分の6をかける場合もあるので、土地のある自治体で確かめてみてください。

都市計画で決まった容積率と、前面道路の幅に10分の4をかけた数値を比べ、小さい方が上限になる流れを示した図解

容積率のしくみは建ぺい率と容積率の違いでくわしく紹介しています。

3つの容積率で延べ床の上限を比べる計算表

ここでの結論

容積率100%の土地では、建ぺい率60%いっぱいの総2階は建てられません。150%と160%なら総2階が収まり、床の広さにまだ余りが出ます。

同じ40坪の土地で、建ぺい率60%と3つの容積率を組み合わせて計算してみました。1坪は約3.3㎡で換算しています。

40坪(約132㎡)の土地容積率100%容積率150%容積率160%
1階の上限(60%)24坪24坪24坪
延べ面積の上限40坪60坪64坪
1階24坪の総2階48坪で超える48坪で収まる48坪で収まる
先に効く数値容積率建ぺい率建ぺい率

容積率100%なら、1階を24坪にすると2階は16坪までです。総2階にしたいなら、1階も2階も20坪にすることになります。

容積率150%なら、総2階の48坪を建てても12坪の余りが出ます。160%なら余りは16坪です。

40坪・建ぺい率60%の土地で、容積率100%・150%・160%それぞれの延べ面積の上限と総2階の床面積を比べた図解

30坪の土地だとどうなる?

もう少し小さい30坪(約99㎡)の土地でも計算してみます。1階の上限は30×0.6で18坪です。

30坪の土地延べ面積の上限1階18坪の総2階(36坪)
容積率100%30坪超える(1階18坪なら2階12坪まで)
容積率150%45坪収まる(余り9坪)
容積率160%48坪収まる(余り12坪)

『同じ60%なら、そんなに変わらないでしょ?』と思っていた方も、こうして並べると、容積率100%の土地だけ2階建ての広さが一段小さくなるのが分かりますよね。

それぞれの土地で考えたい家の形

ここでの結論

容積率100%は「2階建てで延べ面積を使い切る」土地、150%・160%は「総2階でも余裕がある」土地です。余った床を3階に使えるかは、高さの制限など別の決まりで変わります。

3つの容積率で、どんな家の形が考えやすいかをまとめてみました。

容積率150%・160%の土地
  • 建ぺい率60%いっぱいの総2階が収まる
  • 1階を広くしても2階を同じ広さにできる
  • 余った床を3階やロフトに使う案も考えられる
容積率100%の土地
  • 総2階にすると1階は敷地の50%までになる
  • 1階を広げると2階が小さくなる
  • 3階建てにしても床は増えない

容積率100%の土地は、平屋や1階を広めにした2階建てとの相性がいいんです。平屋なら建ぺい率60%が先に上限になるので、容積率100%は気になりません。

容積率150%・160%の土地で3階建てを考える時は、高さの制限や斜線制限も関わってきます。用途地域によっては3階建てが難しいこともあるので、設計を頼む建築士・住宅会社に確かめてもらいましょう。

平屋にするならどの土地でも同じ

平屋の場合は、建築面積と延べ面積がほぼ同じです。だから、容積率が100%でも160%でも、平屋の広さは建ぺい率60%で決まります。

例えば40坪の土地なら、平屋は40×0.6で24坪までです。容積率の違いが効いてくるのは、2階建て以上を考える時だけなんです。

2階建ての間取りを考える手順

延べ面積から間取りを考える手順
  1. 敷地面積×0.6で1階の上限を出す
  2. 敷地面積×容積率で延べ面積の上限を出す
  3. 前面道路の幅で容積率が小さくならないか確かめる
  4. 1階と2階の広さの分け方を決める
  5. 駐車場と庭に残る広さを確かめる

注意点:道路と駐車場で広さが変わる

ここでの結論

容積率150%の土地でも、前面道路が狭いと上限が下がることがあります。駐車場をどこに取るかでも、建てられる1階の広さは変わります。

『資料に150%と書いてあるから、その通りに建てられる』と思いますよね。ただ、住居系の地域で前面道路が3mの2項道路のような場合は、注意が必要なんです。

2項道路は、幅4m未満でも道路として扱われる道のことです。

この場合は、道路の中心から2m下がった線が道路の境界とみなされ、下がった部分は敷地面積に入りません。これがセットバックです。

よくある失敗

都市計画の容積率だけを見て延べ面積を計算し、あとから前面道路の制限やセットバックで上限が小さくなった、という流れがあります。土地の資料では、道路の幅と「セットバック要」の記載も一緒に確かめておきましょう。

セットバックについては建ぺい率とセットバックでくわしく紹介しています。

資料で一緒に確かめたいこと
  • 建ぺい率と容積率の両方の数値
  • 前面道路の幅と、道路の種類
  • セットバックが必要かどうか
  • 角地の緩和や防火地域の指定があるか
  • 用途地域の名前と高さの制限

駐車場は1階の広さとセットで考える

建ぺい率60%なら、敷地の4割は建物を建てない部分として残ります。駐車場はこの中に取ることになります。

狭めの土地で駐車場を広く取りたい時は、1階の一部を車庫にするビルトインガレージという考え方もあります。容積率の計算では、車庫の部分は延べ面積の5分の1まで入れない扱いがあるんです。

ただし建ぺい率の計算では、ビルトインガレージも建物の一部として建築面積に入ります。くわしくはビルトインガレージの建ぺい率と容積率をどうぞ。

よくある相談:建ぺい率60%・容積率100〜160%の土地Q&A

ここでの結論

相談で多いのは「60%・160%ってどうなの?」「細長い土地に家は建つ?」「狭い土地で駐車場2台は取れる?」の3つです。容積率100%の土地での広さを気にする声もあります。計算と土地の形の両方で見ると、答えが見えてきます。

知恵袋などでよく見かける相談を、4つ取り上げて答えてみます。

建ぺい率60%・容積率160%ってどうなの?

60%・160%の土地はよい条件なのか、という相談はとても多いです。建ぺい率60%は、住宅地の選択肢の中では高めの数値です。

容積率160%は、さきほどの前面道路4mの制限がかかっている数値かもしれません。一戸建ての2階建てなら、総2階でも収まる広さがあります。

間口5m・奥行き16mの土地に2階建ては建つ?

細長い土地で、建ぺい率60%・容積率160%の2階建ては建つのかという相談です。敷地は5×16で80㎡なので、建築面積は80×0.6で48㎡、延べ面積は80×1.6で128㎡までです。

総2階にしても48+48で96㎡なので、数値の上では収まります。ただ間口が5mだと、建物の幅や採光の取り方が間取りを大きく左右するんです。

数値より土地の形が先に効くケースなので、細長い土地に慣れた設計者に案を出してもらうと安心ですよ。

40坪ほどの土地で容積率100%だとどれくらい?

40.89坪の土地で、建ぺい率60%・容積率100%ならどれくらいの家が建つかという相談もあります。建築面積は40.89×0.6で約24.5坪、延べ面積は40.89×1で40.89坪までです。

延べ40坪あれば、2階建てでゆとりのある家も十分考えられます。総2階なら1階も2階も20坪ほどになりますね。

21.8坪の土地で駐車場2台と5人家族の家は建つ?

約21.8坪の土地で、建ぺい率60%・容積率160%、駐車場は2台ほしいという相談です。建築面積は21.8×0.6で13.08坪、延べ面積は21.8×1.6で34.88坪までです。

建物を建てない部分は21.8から13.08を引いた8.72坪(約28.8㎡)です。ここに車2台を並べられるかは、土地の形と間口次第になります。

住宅会社に相談する時は、こんな聞き方をすると話が早く進みます。

「延べ34坪くらいまでで、車2台と5人家族の部屋は取れますか?」
「1階の一部を駐車スペースにする案と、3階建ての案を比べてみましょう」

数値の上限が分かったら、実際にどんな間取りが組めるかを見てみたくなりますよね!

最後は土地のある自治体の建築指導課や、設計を頼む建築士・住宅会社に確かめておけば安心です。

そのうえで、土地の条件に合わせた間取りプランを住宅会社にまとめて出してもらう方法もあります。

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よくある質問

建ぺい率60%・容積率100%の土地で総2階は建てられますか?

建てられますが、1階は敷地の50%までになります。1階を60%にして総2階にすると延べ面積が120%になり、容積率100%を超えてしまうからです。

建ぺい率60%・容積率150%なら何坪の家が建ちますか?

40坪の土地なら、1階は24坪まで、延べ面積は60坪までです。総2階なら48坪で、上限の中に収まります。

容積率160%は都市計画で決まった数値ですか?

160%は都市計画で選べる数値にはありません。住居系の地域で前面道路が4mの時、4×0.4で160%になる前面道路の制限がかかっている場合が考えられます。

建ぺい率60%・容積率200%の土地とはどう違いますか?

延べ面積の上限が大きくなり、3階建ても考えやすくなります。くわしくは建ぺい率60%・容積率200%の記事で紹介しています。

まとめ

この記事の要点
  • 建ぺい率60%は1階の上限、容積率は家全体の床の上限
  • 容積率100%では、建ぺい率60%いっぱいの総2階は建てられない
  • 容積率150%・160%なら総2階が収まり、床に余りが出る
  • 160%は前面道路4mの制限で出てくることがある数値
  • 道路の幅とセットバックを確かめ、最後は自治体や建築士に確認する
建ぺい率ドットコム

建ぺい率ドットコム 編集部

建ぺい率の意味と計算、用途地域ごとの数値、角地や防火地域の緩和、カーポートやバルコニーの扱い、調べ方までを、家づくりや土地探しの前に分かるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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