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気になる土地の資料に「非線引区域」「用途地域の指定なし」と書いてあって、建ぺい率がどうなるのか分からない。そんな方も多いはずです。
結論から言うと、非線引き区域の建ぺい率は、その土地に用途地域が決められているかどうかで決まり方が変わります。用途地域がない無指定の土地では、30〜70%の中から自治体が定めた数値が上限です。
この記事では、「線引き」「非線引き」「用途地域なし」の違いを図と表でつかみ、自分の土地の数値を確かめるところまでお伝えしますね。
非線引き区域の建ぺい率は?結論は「用途地域の有無で決まる」
非線引き区域でも、用途地域が決められている所はその用途地域の建ぺい率が使われます。用途地域がない所は、特定行政庁が30〜70%から定めた数値が上限になります。
建ぺい率(建蔽率)は、敷地面積に対する建築面積の割合のことです。建築面積は、建物を真上から見た時の外壁や柱の中心線で囲まれた広さを言います。
『非線引き区域には建ぺい率がないの?』と思われがちですが、実はそうではないんです。非線引き区域は都市計画区域の中なので、建ぺい率を決めた建築基準法53条が使われます。
まずは、非線引き区域の土地がどちらのパターンかを見分けるところから始めましょう。
| 土地のパターン | 建ぺい率の決まり方 | 根拠 |
|---|---|---|
| 非線引き区域で、用途地域が決められている | その用途地域で都市計画が選んだ数値 | 建築基準法53条1項1〜5号 |
| 非線引き区域で、用途地域の指定がない | 特定行政庁が30・40・50・60・70%から定めた数値 | 建築基準法53条1項6号 |
特定行政庁は、建築のルールを地域で運用している自治体のことです。多くの場合は市や都道府県がこれにあたります。
「非線引き区域」はどんな場所のこと?
都市計画法7条では、都市計画区域を「市街化区域」と「市街化調整区域」に分けることができます。この区分を線引きと呼ぶことが多く、区分を決めていない都市計画区域が一般に「非線引き区域」と呼ばれています。
重要事項説明書の「区域の別」の欄にも、市街化区域・市街化調整区域と並んで「非線引区域」という項目があります。土地の資料でこの言葉を見かけるのは、この欄であることが多いんです。
「線引き」「非線引き」「用途地域なし」の違いを地図のイメージで見る
区域の違いは「都市計画区域の中か外か」「線引きされているか」「用途地域があるか」の3つの問いで整理できます。建ぺい率の決まり方は、最後の「用途地域があるか」で分かれます。
区域の名前がたくさん出てきて、頭がこんがらがりますよね。ここでは、市町村の地図を上から見たイメージで並べてみます。

- 都市計画区域の中か、外かを確かめる
- 中なら、市街化区域・市街化調整区域に線引きされているかを確かめる
- 用途地域が決められているか、指定のない区域かを確かめる
3つの問いの答えを組み合わせると、建ぺい率の決まり方がこう分かれます。
| 区域 | 用途地域 | 建ぺい率の決まり方 |
|---|---|---|
| 市街化区域(線引き) | 決められている | 用途地域ごとに都市計画で選んだ数値 |
| 市街化調整区域(線引き) | 多くは指定がない | 特定行政庁が30〜70%から定めた数値 |
| 非線引き区域 | 決められている所 | 用途地域ごとに都市計画で選んだ数値 |
| 非線引き区域 | 指定がない所 | 特定行政庁が30〜70%から定めた数値 |
| 都市計画区域外 | なし | 建築基準法53条そのものが適用されない |
『市街化調整区域と非線引きの無指定は、建ぺい率の決まり方が同じなの?』と気づいた方もいるかもしれません。用途地域の指定がなければ、どちらも53条1項6号が使われます。
ただし、市街化調整区域は「市街化を抑制すべき区域」とされていて、家を建てること自体に許可が要る場面があります。くわしくは市街化調整区域の建ぺい率と容積率で紹介しています。
都市計画区域の外は話が別
都市計画区域の外(準都市計画区域でもない所)では、建築基準法41条の2により、建ぺい率を決めた53条が適用されません。ただし、都道府県知事が指定した区域では、条例で制限が決められることもあります。
区域の外の土地については、都市計画区域外の建ぺい率でくわしく見ています。
用途地域の指定のない区域(無指定地域)の建ぺい率と容積率
無指定地域の建ぺい率は30〜70%、容積率は50〜400%の選択肢から、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て定めます。同じ「無指定」でも、自治体や場所で数値は違います。
用途地域の指定のない区域は、不動産の資料では「無指定」「用途地域なし」と書かれることがあります。「白地」と呼ばれることもあります。
無指定地域の建ぺい率と容積率の選択肢は、建築基準法で次のように決まっています。
| 項目 | 選べる数値 | 根拠 |
|---|---|---|
| 建ぺい率 | 30・40・50・60・70% | 建築基準法53条1項6号 |
| 容積率 | 50・80・100・200・300・400% | 建築基準法52条1項8号 |
| 誰が決めるか | 特定行政庁が、土地利用の状況などを考えて区域を分け、都道府県都市計画審議会の議を経て定める | 同上 |
容積率は、敷地面積に対する延べ面積(各階の床面積の合計)の割合のことです。建ぺい率が1階の広さを、容積率が家全体の広さを決めると考えると分かりやすいですよ。
例えば200㎡の無指定の土地なら
敷地200㎡(約60坪)の無指定の土地で、建ぺい率が何%に決められているかで、建てられる建築面積はこう変わります。
| 建ぺい率 | 建築面積の上限 |
|---|---|
| 30% | 200㎡×0.3=60㎡ |
| 40% | 200㎡×0.4=80㎡ |
| 50% | 200㎡×0.5=100㎡ |
| 60% | 200㎡×0.6=120㎡ |
| 70% | 200㎡×0.7=140㎡ |
例えば建ぺい率60%・容積率200%と決められていれば、建築面積は120㎡まで、延べ面積は200㎡×2=400㎡までです。数字はあくまで説明用の例です。
国土交通省の資料の年表では、平成4年の改正で「未指定地域での形態規制強化」が行われたとされています。用途地域がない所でも、建物の大きさの決まりはきちんとあると覚えておきましょう。
自治体によって数値はさまざま
無指定地域の数値は、特定行政庁ごとに決められます。例えば岐阜市は、市街化調整区域の建ぺい率を50%・60%と案内しています。
隣の市では別の数値ということも普通にあります。ネットで見かけた数字をそのまま当てはめず、土地のある自治体で確かめておくと安心です。
非線引き区域で家を建てる前に確かめること
非線引き区域の土地では、区域の種類と建ぺい率・容積率に加えて、角地や防火の緩和が使えるか、建築確認の手続きも確かめておきましょう。
『建ぺい率さえ分かれば、あとは自由に建てられるのでは?』と考える方もいますよね。ただ、建ぺい率は家づくりの決まりの1つにすぎません。
- 都市計画区域の中か外か、線引きの有無を窓口や重要事項説明書で確かめる
- 用途地域が決められているか、無指定かを確かめる
- 建ぺい率と容積率がそれぞれ何%かを確かめる
- 角地の緩和や防火地域・準防火地域の指定があるかを確かめる
- 建物を建てるのに別の許可が要らないかを確かめる
非線引き区域は都市計画区域の中です。建築基準法6条1項3号により、都市計画区域内の建物は小さな平屋でも建築確認の対象になります。
建築確認は、工事の前に計画が法律に合っているかを審査してもらう手続きです。建ぺい率もこの審査で見られるので、設計の段階で数値を押さえておくことが大事なんです。
用途地域がない土地で気をつけたいこと

用途地域が決められた所では、住まいの環境を守るために、建てられる建物の種類が地域ごとに決められています(建築基準法48条)。無指定の土地では、この地域ごとの決まりで周りの様子を読むことができません。
『建ぺい率が70%だから広く建てられる』と数字だけで決めてしまうことがあります。周りにどんな建物が建ちうるか、道路や水道などの状況はどうかも、土地を決める前に見ておきましょう。
用途地域ごとの数値を比べてみたい方は、用途地域ごとの建ぺい率一覧も参考にしてみてください。
よくある相談:「無指定」の土地で迷いやすいところ
知恵袋などでよく読まれている相談は「調整区域で無指定だと家は建てられないの?」「無指定は家を建てるのに向かないの?」「無指定とはどういう意味?」の3つです。
用途地域の無指定にまつわる相談の中から、閲覧数の多いものを要約して答えてみます。
調整区域で無指定の土地に、家は建てられない?
「都市計画が無指定で、市街化調整区域になっている土地には家を建てられないのか」という相談は、とてもよく読まれています。
市街化調整区域では、開発許可を受けた区域以外で建物を新築する時に、原則として都道府県知事の許可が要ります(都市計画法43条)。建てられないと決まっているわけではなく、許可の条件に合うかどうかがポイントなんです。
条件は自治体の条例で違う部分もあるので、土地のある都道府県や市の開発許可の窓口で聞いてみてください。
家を建てるなら「無指定」は良くないって本当?
「家を建てるのに無指定が一番良くないと聞いた」という相談もあります。無指定だから家が建たない、というわけではありません。
ただ、用途地域ごとの建物の種類の決まりがない分、近くにどんな建物が建つかは読みにくくなります。良い悪いというより、確かめることが増える土地だと考えておくといいですよ。
用途地域が「無指定」とはどういう意味?
「土地の資料で用途地域が無指定となっていた。どういう意味か」という相談です。これは、都市計画で13種類の用途地域のどれも決められていない、という意味です。
「建ぺい率と容積率はいくつですか?」
「無指定の区域なので、市が定めた数値をお調べしますね」
こんなふうに、不動産会社や窓口に具体的な数値を聞いておくと安心です。
| 相談 | 答えの手がかり |
|---|---|
| 調整区域で無指定だと建てられない? | 許可が要る場面がある。条件を窓口で確かめる |
| 無指定は家に向かない? | 建てられるが、周りに建つ物が読みにくい |
| 無指定とはどういう意味? | 用途地域が決められていない区域のこと |
区域の種類や建ぺい率が分かってきたら、その土地にどんな家が建つのかも気になってきますよね。最後は土地のある自治体の建築指導課や、設計を頼む建築士・住宅会社に確かめておけば安心です。
無指定の土地は数値の決まり方が場所ごとに違うので、土地に合わせた間取りプランを住宅会社に出してもらって比べる方法もあります。
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よくある質問
非線引き区域の建ぺい率と容積率はどう決まりますか?
用途地域が決められている所は、その用途地域で都市計画が選んだ数値です。用途地域の指定のない所は、特定行政庁が建ぺい率を30〜70%、容積率を50〜400%の選択肢から定めます。
無指定地域の建ぺい率は何%ですか?
自治体や場所によって違います。建築基準法では30・40・50・60・70%のどれかを特定行政庁が定めるとしているので、土地のある自治体の窓口で確かめてみてください。
非線引き区域にも建築確認は要りますか?
非線引き区域は都市計画区域の中なので、建築基準法6条1項3号により建物は建築確認の対象になります。建ぺい率もこの審査で見られます。
非線引き区域と都市計画区域外は同じですか?
違います。非線引き区域は都市計画区域の中で線引きをしていない所です。都市計画区域外(準都市計画区域でもない所)では、建ぺい率を決めた53条そのものが適用されません。
まとめ
- 非線引き区域は、市街化区域と市街化調整区域の線引きをしていない都市計画区域のこと
- 用途地域が決められていれば、その用途地域の建ぺい率が使われる
- 無指定地域の建ぺい率は30〜70%、容積率は50〜400%から特定行政庁が定める
- 同じ無指定でも自治体や場所で数値が違うので、窓口で確かめる
- 都市計画区域の中なので、建築確認で建ぺい率も審査される





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