マンションの建ぺい率|建ぺい率60・容積率200で建つマンションの規模

マンションの建ぺい率を紹介する記事のアイキャッチ。集合住宅と敷地図、建物の模型

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持っている土地にマンションを建てたら、どれくらいの大きさになるのか。建ぺい率60%・容積率200%と言われても、建物の姿が浮かびにくいですよね。

結論から言うと、マンションの建ぺい率は戸建てと同じルールで、建物の「太さ」を決める数字です。高さの方向は容積率が決めます。この記事を読むと、自分の土地でどんな規模のマンションになりそうかを計算できるようになります。

目次

マンションの建ぺい率は戸建てと同じルール

先に結論

マンションでも戸建てでも、建ぺい率は「建築面積÷敷地面積」で計算します。上限は、その土地の用途地域ごとに都市計画で決まった数字です。

『マンションには特別な建ぺい率があるのでは?』と思う方もいるはずです。実は、建築基準法53条1項は建物の種類で数字を分けていません。

建築面積は、建物を真上から見た時の広さのことです。敷地面積は土地の広さで、道路の後退が必要な部分は入りません。

マンションが建てられない地域もある

建ぺい率より先に確かめたいのが、用途地域です。用途地域は、住宅地や商業地など土地の使い方を13種類に分けたものなんです。

建築基準法の別表第二では、第一種低層住居専用地域でも共同住宅は建てられるとしています。一方で、工業専用地域では住宅も共同住宅も建てられません。

用途地域の例建ぺい率の選択肢容積率の選択肢
第一種・第二種低層住居専用地域30・40・50・60%50〜200%
第一種・第二種中高層住居専用地域30・40・50・60%100〜500%
第一種・第二種住居地域、準住居地域50・60・80%100〜500%
近隣商業地域60・80%100〜500%
商業地域80%200〜1300%
工業専用地域30・40・50・60%100〜400%(共同住宅は建てられない)

この中から、自治体が都市計画で1つを選んでいます。住居系の地域の違いは中高層住居専用地域・住居地域の建ぺい率でくわしく紹介しています。

建ぺい率は「太さ」、容積率は「高さ」で考える

ここでの結論

マンションの形は、建ぺい率で1フロアの広さの上限が、容積率で全フロアの合計の上限が決まります。太く低くするか、細く高くするかは、この2つの間で選ぶことになります。

ここがこの記事でいちばん大事なところです。建物を横から切った断面で考えると、2つの数字の役割が分かりやすくなります。

マンションを横から見た断面図で、建ぺい率が1フロアの広さ、容積率が全フロアの合計を決める関係を示した図解

容積率は、延べ面積(各階の床面積の合計)を敷地面積で割った割合です。建ぺい率と容積率の違いは建ぺい率と容積率の違いで紹介しています。

例えば敷地500㎡・建ぺい率60%・容積率200%なら

計算の例で見てみます。数字は説明用です。

  • 建築面積の上限:500㎡×0.6=300㎡
  • 延べ面積の上限:500㎡×2=1,000㎡

1フロアを300㎡いっぱいにすると、1,000㎡÷300㎡で3.3フロア分です。つまり3階建てに、4階の一部が乗るくらいの量になります。

1フロアの広さ(例)入る階数の目安建物の形
300㎡(建ぺい率いっぱい)3階と4階の一部太くて低い
250㎡4階中くらい
200㎡5階やや細くて高い

同じ1,000㎡でも、細くすれば階数は増えます。ただ、この表は床の量だけの計算です。実際の高さは、次の章の制限でも変わってきます。

建ぺい率を余らせる選び方もある

建ぺい率を使い切らずに細く建てると、敷地に空きが残ります。そこを駐車場や駐輪場、植え込みに使えるんです。

建ぺい率60%・容積率200%の土地をもっと知りたい方は、建ぺい率60%・容積率200%とは?も読んでみてください。

容積率を使い切れない時の3つの壁

ここでの結論

計算上の延べ面積がそのまま建つとは限りません。前面道路の幅、高さの制限、斜線の制限で、実際の規模が小さくなることがあります。

『容積率200%なら、敷地の2倍の床がつくれるんでしょ?』と考えたくなりますよね。ただ、マンションのような大きい建物ほど、ここで差が出ます。

前面道路が狭いと容積率が下がる

建築基準法52条2項では、前面道路の幅が12m未満なら、容積率に別の上限がかかるとしています。住居系の地域では、道路の幅(m)×0.4が原則です。

例えば住居系の地域で、都市計画の容積率が200%、前面道路が4mの土地で計算してみます。

  • 道路の幅から出す数字:4×0.4=1.6(160%)
  • 都市計画の数字:200%
  • 小さい方の160%が上限になる

先ほどの敷地500㎡なら、延べ面積の上限は1,000㎡ではなく800㎡です。前面道路が6mなら6×0.4=2.4(240%)なので、都市計画の200%がそのまま使えます。

特定行政庁が指定した区域では、掛ける数字が0.6になる地域もあります。特定行政庁は、建築のルールを運用している自治体のことです。

高さと斜線の制限

第一種・第二種低層住居専用地域と田園住居地域では、建物の高さが10mか12mまでに決められています(55条1項)。細く高く建てる案は、ここで止まることもあるんです。

ほかにも56条の道路斜線・隣地斜線・北側斜線があります。道路や隣の土地の側で、建物の上の方を斜めに削るような制限です。

窓口や設計者には、こんなふうに聞いてみると話が早いですよ。

「この土地の前面道路は何mですか?容積率は道路の幅で下がりますか?」
「4mの道路なので、住居系の地域なら160%までになりますね」

マンションの規模を決める前に、用途地域・建ぺい率と容積率・前面道路・高さの制限・緩和の順に確かめる流れを示した図解
規模を決める前に確かめること
  • 用途地域で共同住宅が建てられるかを確かめる
  • 建ぺい率と容積率の数字を確かめる
  • 前面道路の幅から出す容積率と比べる
  • 高さの制限と斜線の制限がかかるかを聞く
  • 角地や防火地域の緩和が使えるかを確かめる

マンションで使える建ぺい率の緩和

ここでの結論

角地の指定や、防火地域・準防火地域での燃えにくい建物は、建ぺい率が10%ずつ上がります。商業地域などの建ぺい率80%の防火地域で耐火建築物等にすると、建ぺい率の制限そのものがなくなります。

緩和は、建物の燃えにくさや敷地の形で決まります。マンションでも使えるかどうかは計画しだいなので、設計者に確かめてみてください。

条件(53条3項・6項)建ぺい率の変わり方
特定行政庁が指定した角地10%上がる
防火地域で耐火建築物等(80%の地域を除く)10%上がる
準防火地域で耐火建築物等か準耐火建築物等10%上がる
角地と防火の両方に当たる20%上がる
建ぺい率80%の地域の防火地域で耐火建築物等制限なし

例えば敷地500㎡・建ぺい率60%で、角地と防火の両方に当たれば80%です。建築面積の上限は300㎡から400㎡に広がります。

角地の条件は自治体ごとに違うんです。くわしくは建ぺい率の緩和を見てみてください。

商業地域では建ぺい率の制限がなくなることも

商業地域の建ぺい率は80%で、選択肢はこの1つだけです。その土地が防火地域で、建物を耐火建築物等にすると、53条6項で建ぺい率の制限がかからなくなります。

例えば敷地300㎡なら、ふつうは建築面積240㎡までです。制限なしの条件に当たれば、計算の上では敷地いっぱいまで建てられることになります。防火地域の建ぺい率は防火地域の建ぺい率緩和でくわしく紹介しています。

駐車場を建物の中に入れる場合

建物の中の駐車場は、延べ面積のうち一定の割合まで容積率の計算に入れない決まりがあります(床面積の合計の5分の1まで)。ただ、建ぺい率の方にはこの緩和はありません。

よくある相談:この土地にどんなマンションが建つ?

ここでの結論

Q&Aサイトでよく読まれているのは「この数字ならどんなマンションが建つか」という相談です。建ぺい率と容積率から床の量を出すところまでは、自分で計算できます。

マンションと建ぺい率についての相談から、よく読まれているものを3つ要約して答えてみます。

建ぺい率60%・容積率400%で500坪なら、どんなマンション?

1坪は約3.3㎡なので、500坪はおよそ1,650㎡です。建築面積は1,650㎡×0.6で990㎡まで、延べ面積は1,650㎡×4で6,600㎡までになります。

建ぺい率いっぱいで建てると、6,600㎡÷990㎡でおよそ6.7フロア分です。ただ、前面道路の幅で容積率が下がることがあるので、まず道路の幅を確かめてみてください。

202㎡の土地で、ワンルームは各フロア何部屋?

建ぺい率60%・容積率300%の202㎡の土地で、ワンルームマンションを考えている相談です。1フロアの上限は202㎡×0.6で121.2㎡、延べ面積は606㎡までです。

ただ、1フロアの全部が部屋になるわけではありません。廊下や階段、エレベーターの分を引いた残りを、1部屋の広さで割って考えます。

例えば、共用の廊下や階段で1フロア30㎡ほど使うとします。残りは約91㎡なので、1部屋25㎡なら3部屋が目安です。

606㎡÷121.2㎡で5フロア分ですから、計算の上では15部屋くらいがイメージになります。実際の部屋数は高さの制限や設計で変わるので、ここは目安として見てください。

60%・200%と40%・80%は、どちらが広く建つ?

同じ100㎡の土地なら、60%・200%は建築面積60㎡・延べ面積200㎡まで。40%・80%は建築面積40㎡・延べ面積80㎡までです。

数字の組み合わせ100㎡の土地での建築面積延べ面積
建ぺい率60%・容積率200%60㎡200㎡
建ぺい率40%・容積率80%40㎡80㎡

40%・80%は低層住居専用地域で選べる数字の組み合わせです。この場合、マンションの規模はかなり小さくなります。

計算の次は、活用プランで比べてみる

ここでの結論

建ぺい率と容積率で分かるのは「床の量の上限」までです。何部屋つくるか、マンションにするかアパートにするかは、具体的なプランで比べてみると見えてきます。

『計算はできたけれど、本当にマンションが合っているのか分からない』という方も多いですよね。同じ土地でも、アパートや駐車場の方が合う場合もあります。

アパートの場合の考え方はアパート経営と建ぺい率で、活用の方法全体は土地活用と建ぺい率で紹介しています。

活用案を集める方法の1つに、タウンライフ土地活用があります。土地を持っている人か、相続などで持つ予定の人が、複数の会社から活用プランを無料で受け取れるサービスです。

届くのは、収支シミュレーション・土地の需要調査書・工法別の活用事例の3つです。マンションのほか、アパートや駐車場も対象として案内されています。

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タウンライフ土地活用は、土地を持っている人(相続などで持つ予定の人を含む)が、複数の企業から収支シミュレーションや活用プランを無料で受け取れるサービスです。建ぺい率や用途地域に合う活用方法を比べる手がかりになります。

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もちろん、役所の建築の窓口で数字を確かめたり、建築士に相談したりするのも自然な進め方です。最後は、土地のある自治体や設計を頼む建築士に確かめておくと安心です。

よくある質問

マンションの建ぺい率は戸建てと違いますか?

違いません。建ぺい率は建物の種類ではなく、土地の用途地域ごとに都市計画で決まります。

建ぺい率60%・容積率200%なら何階建てのマンションになりますか?

建ぺい率いっぱいに建てると、床の量は3階と4階の一部くらいです。細く建てれば階数は増えますが、高さや斜線の制限で変わります。

第一種低層住居専用地域にマンションは建てられますか?

共同住宅は建てられる地域です。ただし高さが10mか12mまでに決められているので、低い建物になります。

マンションの駐車場は建ぺい率に入りますか?

屋根のある駐車場は建物なので建築面積に入ります。建物の中の駐車場は容積率では一定の割合まで入れなくてよいですが、建ぺい率の緩和はありません。

まとめ

この記事の要点
  • マンションの建ぺい率は戸建てと同じく、用途地域ごとに決まる
  • 建ぺい率は建物の太さ、容積率は高さ方向の床の量を決める
  • 前面道路の幅、高さや斜線の制限で、計算より小さくなることがある
  • 角地や防火の緩和で建ぺい率が上がる場合がある
  • 規模が見えたら、活用プランで比べてみる
建ぺい率ドットコム

建ぺい率ドットコム 編集部

建ぺい率の意味と計算、用途地域ごとの数値、角地や防火地域の緩和、カーポートやバルコニーの扱い、調べ方までを、家づくりや土地探しの前に分かるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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