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気になる土地の資料に「第一種低層住居専用地域」と書いてあって、『これって建ぺい率が厳しい場所なの?』と不安になっていませんか。名前が長くて、何がどう決まっているのか分かりにくいですよね。
結論から言うと、第一種低層住居専用地域の建ぺい率は、30・40・50・60%のうち、自治体が都市計画で選んだ数値です。第二種低層住居専用地域も同じメニューから選ばれます。
この記事を読めば、低層住居専用地域の建ぺい率と、容積率・高さなどのほかのルールを合わせた「どんな家が建つか」の目安が分かりますよ。
低層住居専用地域の建ぺい率は30〜60%
第一種・第二種低層住居専用地域の建ぺい率は、建築基準法53条1項1号のメニュー(30・40・50・60%)から、都市計画で選ばれます。どれになっているかは土地ごとに違います。
建ぺい率(建蔽率)は、建物を真上から見た広さ(建築面積)が、敷地の何割までかを決めるルールです。低層住居専用地域では、この上限が30%から60%の間で決められています。
書類によっては「第1種低層住居専用地域」「1種低層」と短く書かれていることもあります。どれも同じ地域のことです。
| 用途地域 | 選べる建ぺい率 | 選べる容積率 |
|---|---|---|
| 第一種低層住居専用地域 | 30・40・50・60% | 50・60・80・100・150・200% |
| 第二種低層住居専用地域 | 30・40・50・60% | 50・60・80・100・150・200% |
| 田園住居地域(参考) | 30・40・50・60% | 50・60・80・100・150・200% |
都市計画法でも、低層住居専用地域の都市計画には建ぺい率を決めておくことになっています。つまり、土地ごとに数値がはっきり決まっているということです。
自治体によって選ばれている数値が違う
同じ第一種低層住居専用地域でも、どの数値が選ばれているかは自治体や場所で違います。例えば岐阜市では、第一種低層住居専用地域に40・50・60%、第二種低層住居専用地域に60%が指定されていると案内されています。
『低層住居専用地域だから30%なんでしょ?』と思い込むのは早いんです。同じ地域名でも数値はいろいろなので、土地ごとに確かめてみてください。
土地を見に行った時、こんな会話になることもあります。
「ここ、第一種低層だから建ぺい率は低いんですよね?」
「この区画は50%、容積率は100%で指定されています。お隣の区画とは数値が違うこともありますよ」
第一種と第二種の違いは?建ぺい率は同じメニュー
第一種と第二種で、建ぺい率と容積率の選べるメニューは同じです。違いが出るのは、建てられる建物の種類(用途の制限)のほうです。
『第一種と第二種、どっちが厳しいの?』という疑問はとても多いですよね。建ぺい率で見る限り、2つの地域にルールの差はありません。
建てられる建物の種類は、建築基準法48条と別表第二で、用途地域ごとに決められています。第一種と第二種の違いは、主にここにあるんです。
- 建ぺい率のメニュー(30〜60%)
- 容積率のメニュー(50〜200%)
- 高さの限度(10mか12m)
- 建てられる建物の種類(用途の制限)
- 建てられる店などの範囲
- どの数値が選ばれているか(場所ごと)
第一種低層住居専用地域でも、住宅だけでなく、アパートなどの共同住宅や診療所は建てられる決まりです。住宅を建てる人にとっては、第一種でも第二種でも建ぺい率の計算方法は変わりません。
ほかの用途地域とも比べたい時は、用途地域ごとの建ぺい率一覧で13種類をまとめています。
昔の図面の「第1種住居専用地域」は今の地域名と違う
実家の古い設計図などに「第1種住居専用地域」と書かれていて、『今の第一種低層住居専用地域と同じ?』と迷う方もいます。用途地域は、法改正のたびに種類が増えてきました。
| 時期(国土交通省の資料による) | 用途地域の数 |
|---|---|
| 昭和45年(1970年) | 8地域(第1種・第2種住居専用地域など) |
| 平成4年(1992年) | 12地域(住居系の地域を細かく分けた) |
| 平成30年(2018年) | 13地域(田園住居地域を追加) |
昔の「第1種住居専用地域」は、今の13種類に分かれる前の名前です。今どの地域に当たるかは、自治体の今の都市計画図で確かめ直してみてください。
4つの制限で見る、低層住居専用地域の住み心地
低層住居専用地域が「閑静な住宅地」と言われるのは、建ぺい率だけでなく、容積率・高さ・斜線の4つの制限が重なっているからです。
建ぺい率は、ルールの1つにすぎません。低層住居専用地域では、ほかのルールもあわせて効いてきます。
| 制限 | 何を決めるか | 低層住居専用地域では | 住み心地への効き方 |
|---|---|---|---|
| 建ぺい率(53条) | 1階の広さの上限 | 30〜60%から選ぶ | 庭や空地が残り、家と家の間にすき間ができる |
| 容積率(52条) | 延べ床の上限 | 50〜200%から選ぶ。道路の幅が12m未満なら「幅×0.4」も上限 | 大きな建物が建ちにくい |
| 高さ(55条) | 建物の高さの上限 | 10mか12mのうち都市計画で決めた数値 | 背の高い建物が並ばず、空が広く見える |
| 斜線制限(56条) | 道路や隣の土地、北側への建物のかかり方 | 道路斜線・北側斜線などが関係する | 道路や北側のお隣に日が届きやすい |

暮らす側から見ると、こんな良さがある
4つの制限が重なると、周りに大きな建物が建ちにくくなります。日当たりや風通しを大事にしたい方には、うれしいルールですよね。
建ぺい率の目的について、国土交通省は「建て詰まり」を防ぎ、採光や通風を確保することだと説明しています。低層住居専用地域は、その考え方がとくに強く出ている地域とも言えます。

建てる側から見ると、気をつけたいこと
一方で、自分が家を建てる時には、同じルールが自分にもかかってきます。例えば建ぺい率40%・容積率80%の土地なら、40坪の土地でも1階16坪・延べ32坪までです。
こうした数値の土地の考え方は、建ぺい率40%・容積率80%の土地でくわしく紹介しています。
建ぺい率だけを見て「3階建てもいける」と考えてしまうことです。低層住居専用地域では高さが10mか12mまでに決められていて、斜線制限もかかります。
低層住居専用地域で家を建てる時の計算例と手順
まず建ぺい率と容積率で「1階の上限」と「延べ床の上限」を出し、次に道路の幅と高さの限度を確かめる、という順番で見ていくと迷いません。
よく見かける数値の組み合わせで、40坪の土地(約132㎡)の場合を計算してみました。坪と㎡は「1坪は約3.3㎡」で換算しています。
| 建ぺい率/容積率 | 1階の上限 | 延べ床の上限 | 総2階はできる? |
|---|---|---|---|
| 40%/80% | 16坪 | 32坪 | 1階16坪・2階16坪でちょうど |
| 50%/100% | 20坪 | 40坪 | 1階20坪・2階20坪でちょうど |
| 60%/150% | 24坪 | 60坪 | 総2階48坪でも余る |
建ぺい率50%・容積率100%の土地は、総2階がちょうど収まる組み合わせです。くわしくは建ぺい率50%・容積率100%の土地で紹介しています。
平屋を考えるなら、建ぺい率が効く
平屋は、1階の広さがそのまま家の広さになります。建ぺい率40%の40坪の土地なら、平屋は16坪までです。
低層住居専用地域で平屋を建てたい時は、土地の坪数と建ぺい率をかけて、欲しい広さに届くかを先に確かめてみてください。平屋の考え方は平屋と建ぺい率で紹介しています。
- 重要事項説明書や自治体の都市計画図で、建ぺい率と容積率を確かめる
- 敷地面積×建ぺい率で、1階の上限を出す
- 前面道路の幅×0.4と容積率を比べ、小さい方で延べ床の上限を出す
- 高さの限度が10mか12mかを確かめる
- 角地や防火の緩和が使えるかを自治体の窓口で聞く
例えば道路の幅が4mなら、4×0.4で160%です。容積率が100%の土地なら、小さい方の100%が使われます。
角地として自治体の指定を受けられれば、建ぺい率に10%が足されます。条件は自治体によって違うので、最後は土地のある自治体の建築指導課や、設計を頼む建築士に確かめておくと安心です。
数値が厳しめの土地でも、プランで比べてみる
建ぺい率40%や50%の土地だと、『思ったより小さい家しか建たないかも』と不安になりますよね。ただ、同じ数値でも、間取りの工夫で暮らしやすさはかなり変わります。
土地の条件を住宅会社に伝えて、具体的な間取りプランを出してもらうのも1つの方法です。複数の会社から、間取りプランや資金計画の提案を無料でまとめて受け取れるサービスもありますよ。
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建ぺい率に合う間取りプランを、住宅会社に出してもらう
タウンライフ家づくりは、希望の条件を入力すると、住宅会社から間取りプラン・資金計画・土地探しの提案をまとめて無料で受け取れるサービスです。建ぺい率が気になる土地でどんな家が建つか、具体的なプランで比べられます。
無料タウンライフ家づくりを見る提案内容は会社ごとに異なります。サービスの詳細は公式サイトでご確認ください。
よくある相談:低層住居専用地域の知恵袋Q&A
知恵袋などで多く読まれている、低層住居専用地域の相談を要約して答えます。答えは建築基準法のルールに沿った一般的な考え方です。
第1種低層、建ぺい率50%・容積率100%の40坪の土地、どんな家が建つ?
1階は40坪×0.5で20坪、延べ床は40坪×1.0で40坪までです。1階20坪・2階20坪の総2階で、ちょうど上限になります。
『20坪って、どれくらい?』という方は、約66㎡と考えてみてください。この中に玄関や水回り、リビングを収めることになります。
第一種低層の60坪の土地、角地のおまけで建ぺい率はどうなる?
建ぺい率50%・容積率100%の土地なら、そのままでは1階は30坪です。自治体の角地の指定を受けられれば60%になり、1階は36坪まで広がります。
ただし、角地の緩和で増えるのは建ぺい率だけです。延べ床の上限は容積率100%の60坪のまま変わりません。
「角地だから、家全体も大きくできるよね?」
「1階は広げられるけど、延べ床は60坪のままだから、2階を小さくして調整することになりそう」
第1種低層住居専用地域に、3〜4階建てのマンションが建っているのはなぜ?
第一種低層住居専用地域でも、共同住宅そのものは建てられる用途です。ただ、高さは10mか12mまでに決められています。
今のルールより高い建物が建っている場合、ルールが決まる前から建っていた建物ということも考えられます。こうした建物の扱いは既存不適格とは?で紹介しています。
建ぺい率50%・容積率150%・高さ12mの1種低層で、3階建ては建つ?
建ぺい率と容積率だけで見れば、3階建ての床の広さが収まる場合もあります。ただし、高さ12m以内に収まるか、斜線制限にかからないかを設計で確かめる必要があります。
前面道路の幅が狭いと、容積率も下がります。3階建ての考え方は3階建てと建ぺい率で紹介しています。
よくある質問
第一種低層住居専用地域の建ぺい率は何%ですか?
30・40・50・60%のうち、都市計画で決められた数値です。土地ごとに違うので、重要事項説明書や自治体の都市計画図で確かめてください。
第一種と第二種の低層住居専用地域で、建ぺい率は違いますか?
選べるメニューは同じ30〜60%です。違いは、建てられる建物の種類(用途の制限)にあります。
1種低層で建ぺい率の緩和は使えますか?
自治体が指定する角地に当たる場合や、防火地域・準防火地域で決められた建物にする場合は、10%の緩和が使えます。
低層住居専用地域でアパートは建てられますか?
第一種低層住居専用地域でも共同住宅は建てられます。大きさは建ぺい率・容積率・高さの範囲で決まります。
自分の土地が低層住居専用地域かどうかは、どこで確かめられますか?
重要事項説明書の法令上の制限の欄や、自治体の都市計画図で確かめられます。国土交通省の不動産情報ライブラリでも、用途地域を地図で見ることができます。
まとめ
- 第一種・第二種低層住居専用地域の建ぺい率は、30・40・50・60%から都市計画で選ばれる
- 第一種と第二種で建ぺい率・容積率のメニューは同じ。違いは建てられる建物の種類
- 建ぺい率・容積率・高さ・斜線の4つが重なって、閑静な住宅地になる
- 計算は「1階の上限」「延べ床の上限」「道路の幅」「高さ」の順に確かめる
- 最後は自治体の窓口や建築士に、自分の土地の条件を確かめる
建ぺい率の基本は建ぺい率とは?意味と計算方法でおさらいできます。





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