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気になった土地が旗竿地で、『細い通路の部分も、建ぺい率の計算に入れていいの?』と迷っていませんか。通路の分だけ損をしているように見えて、不安になりますよね。
結論から言うと、旗竿地の建ぺい率は、竿の部分(通路の部分)も含めた敷地面積で計算するのが基本です。ただ、建物が建つのは旗の部分だけなので、実際の家の大きさは旗の広さと形で決まってきます。
この記事を読めば、旗竿地で「計算上いくつまで建てられるか」と「実際にどこまで建てられそうか」を、自分で見積もれるようになりますよ。
旗竿地の竿の部分も敷地面積に入る
建ぺい率の計算に使う敷地面積は、敷地を真上から見た面積(水平投影面積)です。旗竿地の竿の部分も同じ敷地の一部なので、原則として敷地面積に入ります。
旗竿地とは、道路から細い通路が延びて、その奥に建物を建てる広い部分がある土地のことです。形が旗と竿に見えるので、こう呼ばれています。
役所の資料などでは、通路の部分を「路地状部分」、こうした土地を「路地状敷地」と呼ぶこともあります。路地状敷地の建ぺい率も、旗竿地と同じ考え方で計算します。
敷地面積から引くのはセットバック部分だけ
建築基準法施行令2条1項1号では、敷地面積は「敷地の水平投影面積」とされています。そこから引くのは、2項道路などで道路の境界線とみなされる線と道の間の部分、つまりセットバック部分です。
竿の部分は、このセットバック部分には当たりません。だから、通路として使っていても敷地面積に入れて計算できるんです。
| 部分 | 敷地面積に入るか | 建物を建てられるか |
|---|---|---|
| 旗の部分 | 入る | 建てられる |
| 竿の部分(通路) | 入る | 通路として使うので、ふつうは建てない |
| セットバック部分 | 入らない | 建てられない |
前の道路が狭くてセットバックが必要な場合は、竿の入口側でその部分を引きます。くわしくは建ぺい率とセットバックで紹介しています。
建ぺい率のおさらい
建ぺい率(建蔽率)は、建築面積を敷地面積で割った割合です。建築面積は、建物を真上から見た時の外壁や柱の中心線で囲まれた広さのことを言います。
計算式は「建築面積÷敷地面積×100」です。式の使い方は建ぺい率の計算方法でもう少しくわしく紹介しています。
旗竿地は「竿」と「旗」に分けて考える
竿の部分は「建ぺい率の計算には効くけれど、建物は建たない所」です。旗の部分は「建物も庭も、ここに収める所」と考えると、土地の使い方が見えてきます。
『竿の部分にお金を払っているのに、使えないの?』と感じる方も多いはずです。実は、竿の部分にもちゃんと役割があるんです。
竿と旗に分けて、それぞれが何に効くのかを並べてみました。
| 見るところ | 竿の部分 | 旗の部分 |
|---|---|---|
| 敷地面積 | 入る | 入る |
| 建ぺい率で決まる建築面積の上限 | 上限を増やす方向に効く | 上限を増やす方向に効く |
| 実際に家が建つ場所 | 建たない(通路) | 建つ |
| 駐車スペース | 幅と長さしだいで車を置ける | 建物の残りの所に置く |
| 道路との関係 | 道路に2m以上接しているかを見る | 道路からの距離で日当たりや工事のしやすさが変わる |

竿の部分は道路に2m以上接しているかを見る
建築基準法43条では、建物の敷地は道路に2m以上接していないといけません。旗竿地では、竿の入口の幅がこの条件を満たしているかが大事です。
竿の幅は、駐車のしやすさにも関わってきます。車を出し入れする時の余裕も考えて、図面で幅を確かめておきましょう。
旗の部分の広さで、実際の家の大きさが決まる
計算上の上限が大きくても、旗の部分に入りきらなければ家は建ちません。旗の部分が小さい土地では、建ぺい率より旗の形の方が先に効いてくることもあるんです。
そんな時は、2階や3階に床を重ねる考え方が役に立ちます。小さな土地での工夫は狭小住宅と建ぺい率で紹介しています。
竿の部分の広さは、販売図面だけで決めない
販売図面には、土地全体の面積だけが書いてあることもあります。竿の部分と旗の部分がそれぞれ何㎡かは、測量図で確かめるのが確実です。
「全体で125㎡と書いてありますが、竿の部分は何㎡ですか?」
「測量図で見ると25㎡なので、旗の部分は100㎡ですね」
こんなふうに不動産会社に聞いておくと、このあとの計算がぐっと楽になります。
旗竿地の建ぺい率を計算してみる
敷地面積(竿も含む)×建ぺい率で、建築面積の上限が出ます。そのあと、その上限が旗の部分に収まるかを確かめる、という2段階で見ると迷いません。
ここからは例で計算してみます。数字はすべて計算のための例です。
例1:125㎡のうち竿が25㎡、建ぺい率60%
旗の部分が100㎡、竿の部分が25㎡、合わせて125㎡の土地で考えます。建ぺい率60%なら、建築面積の上限は125×0.6=75㎡です。
もし竿の部分を除いて100㎡で計算すると、100×0.6=60㎡になります。竿を入れるかどうかで、15㎡(約4.5坪)も変わるんですね。
| 計算の仕方 | 敷地面積 | 建築面積の上限 |
|---|---|---|
| 竿も含める(正しい考え方) | 125㎡ | 75㎡ |
| 竿を除く(よくある勘違い) | 100㎡ | 60㎡ |
75㎡の建物を旗の部分100㎡に置くと、残りは25㎡です。ここに庭や車の置き場、建物のまわりの通り道を取ることになります。
例2:旗が240㎡・竿が50㎡、建ぺい率50%
敷地面積は240+50=290㎡です。建ぺい率50%なら、建築面積の上限は290×0.5=145㎡になります。
旗の部分240㎡の中に145㎡の建物を置けるので、この例なら計算どおりの広さを使えそうです。容積率が100%なら、延べ面積の上限は290×1.0=290㎡まで見込めます。
例3:旗が小さく、竿が長い土地
旗の部分が50㎡、竿の部分が30㎡、合わせて80㎡の土地で考えます。建ぺい率60%なら、計算上の上限は80×0.6=48㎡です。
でも、50㎡の旗の部分に48㎡の建物を置くと、まわりにほとんど余白が残りません。建物と境界の間の通り道や、窓の開け閉めのための空きも考えると、実際はもう少し小さくなることが多いんです。
『じゃあ、この土地は狭すぎるの?』と思った方もいるかもしれません。そんな時は1階を小さめにして、2階や3階で床を取る考え方があります。例えば1階40㎡・2階40㎡なら延べ80㎡で、容積率100%の土地でも上限の80㎡に収まります。
| 例 | 敷地面積(竿を含む) | 建築面積の上限 | 旗の部分 | 上限が旗に収まるか |
|---|---|---|---|---|
| 例1 | 125㎡ | 75㎡ | 100㎡ | 収まるが、余りは25㎡ |
| 例2 | 290㎡ | 145㎡ | 240㎡ | 余裕をもって収まる |
| 例3 | 80㎡ | 48㎡ | 50㎡ | ほぼ余白がなく、実際は小さめになる |
- 竿の部分と旗の部分の面積を、測量図などで確かめる
- セットバックが必要なら、竿の入口側でその面積を引く
- 竿も含めた敷地面積に建ぺい率をかけて、建築面積の上限を出す
- 上限の建物が、旗の部分に収まるかを確かめる
- 容積率もかけて、延べ面積の上限を出す

竿の部分を駐車スペースにする時の考え方
屋根のない駐車スペースなら、竿の部分に車を置いても建築面積は増えません。カーポートを付けると、その屋根の部分が建築面積に入ることがあります。
旗竿地では、竿の部分をそのまま駐車スペースにする家が多いですよね。車を置くだけなら、建物ではないので建ぺい率には関わりません。
ただ、『雨の日に濡れたくないから、竿の部分にカーポートを付けたい』という方もいるはずです。カーポートは建築物として扱われるので、屋根の広さが建築面積に入ることがあります。
カーポートを付けるなら建ぺい率の余りを見ておく
柱の間隔などの条件を満たす開放的なカーポートは、屋根の端から1mの部分を建築面積に入れない扱いがあります。それでも、残りの部分は建築面積に入るので、家と合わせて上限を超えないかを確かめておきましょう。
例えば、こんな会話が出てきます。
「家を建ぺい率ギリギリにすると、あとでカーポートを付けられないんですか?」
「そうなんです。付ける予定があるなら、最初から屋根の分を残しておきましょう」
カーポートの扱いはカーポートは建ぺい率に入る?で紹介しています。
- 竿の幅で、車の乗り降りやドアの開け閉めができるか
- 竿の長さで、何台縦に並べられるか
- カーポートを付けるなら、家と合わせて建ぺい率の上限を超えないか
- 自転車置き場や物置を置く場所も考えてあるか
よくある相談:旗竿地の建ぺい率で迷うところ
Q&Aサイトでよく読まれている相談は、「進入路は敷地面積に入るのか」「竿の部分を含めて計算していいのか」「間口が狭い旗竿地」「旗と竿に分かれた土地の建物の大きさ」の4つでした。
旗竿地の建ぺい率について、多く読まれている相談を要約して答えてみます。
進入路は建ぺい率・容積率の敷地面積に入る?
旗ざお敷地を買う予定で、進入路が敷地面積に入るのかを知りたい、という相談はよく読まれていました。答えは、自分の土地の一部であれば入ります。
建ぺい率も容積率も、敷地面積は同じ考え方で数えます。ただし、進入路の一部が私道の持ち分だったり、セットバックが必要だったりする時は話が変わるので、測量図で確かめておきましょう。
竿の部分も含めて計算していいの?
『極端な話、竿が長い土地ほど得をするの?』という疑問もありました。計算上は、竿の部分も敷地面積に入ります。
ただ、家が建つのは旗の部分だけです。竿が長くても旗が小さければ、上限の広さまで建てられないこともあります。
間口2.7mの旗竿地を買っても大丈夫?
竿の入口の幅が2.7mの旗竿地が気に入ったけれど、買っていいか迷っている、という相談はとても多く読まれていました。道路に2m以上接していれば、建築基準法43条の接道の条件は満たせます。
ただ、2.7mだと車の乗り降りや、工事の車両の出入りが窮屈になることも。建ぺい率とは別に、駐車のしやすさや工事の進め方も、住宅会社と一緒に確かめておくと安心ですよ。
旗240㎡・竿50㎡・建ぺい率50%の建物の大きさは?
前の章の例2と同じ数字の相談です。290㎡×50%で、建築面積の上限は145㎡になります。
240㎡だけで計算した120㎡ではありません。旗の部分にも十分な広さがあるので、145㎡までを目安に考えて大丈夫そうです。
- 竿の部分を除いて計算して、建てられる広さを小さく見積もる
- 計算上の上限だけを見て、旗の部分に建物が入りきるかを確かめない
- 竿の入口でセットバックが必要なのを見落とす
旗竿地は、土地の形に合わせた間取りの工夫が特に大事です。この土地でどんな家が建つかを、住宅会社に具体的なプランで出してもらう方法もあります。
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買う前に確かめたいことは土地選びで建ぺい率を確かめる方法にまとめています。
よくある質問
旗竿地の建ぺい率は、竿の部分を含めて計算しますか?
含めて計算します。竿の部分も敷地の一部なので、敷地面積に入ります。セットバック部分がある時だけ、その分を引きます。
路地状敷地の建ぺい率は、旗竿地と違いますか?
考え方は同じです。路地状部分も敷地面積に入れて、建ぺい率をかけて建築面積の上限を出します。
竿の部分に屋根のない駐車場を作ると、建ぺい率に入りますか?
屋根のない駐車スペースは建物ではないので、建築面積には入りません。カーポートを付ける時は、屋根の部分が入ることがあります。
旗竿地の決まりは自治体で違いますか?
建ぺい率の計算の考え方は同じですが、路地状部分の幅などに自治体独自の決まりがあることもあります。土地のある自治体の建築指導課や、設計を頼む建築士に確かめてみてください。
まとめ
- 旗竿地の建ぺい率は、竿の部分も含めた敷地面積で計算する
- 敷地面積から引くのはセットバック部分だけ
- 実際の家の大きさは、旗の部分の広さと形で決まる
- 竿の入口は道路に2m以上接しているかを確かめる
- 竿にカーポートを付けるなら、屋根の分の建ぺい率を残しておく





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